活動実績

基地問題について(H27年~)

平成29年 第 6回 沖縄県議会(定例会)第5号12月8日

答弁:翁長知事・謝花知事公室長

平成29年 第 5回 沖縄県議会(定例会)第4号9月29日

答弁:翁長知事・謝花知事公室長
皆さん、こんにちは。
 沖縄・自民党会派の中川京貴でございます。
 一般質問する前に、所見を述べて質問に入りたいと思っております。
 我々沖縄・自民党会派は、米軍基地問題について、基地から発生する事件・事故、整理縮小等さまざまな課題について、地元住民・県民の立場に立って改善、改良、解決に向けて、平成29年9月10日から9月16日までニューヨーク及びワシントンDCを訪問した。我が自民党会派は、日米安全保障条約の重要性や我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、沖縄が感情論のみで基地問題の解決を主張するだけでは説得力がなく、沖縄県も日米関係や国際情勢について十分に勉強し米側との信頼関係を構築した上で、率直な意見の交換を行い基地問題の現実的な対応、改善、改良のために要請を継続的に行うべきだと思います。
 それでは質問いたします。
 
1、米軍基地問題について。
 (1)、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練は地元の反対を押し切り、ことし3回も実施している。また旧海軍駐機場の使用はいずれもSACOの合意違反であり許されるものではありません。県の対応をお伺いいたします。
 (2)、嘉手納基地の米軍機騒音激化について、騒音防止協定の遵守と飛来訓練をしないことなど日米両政府に求めているが一向に改善されない。県はこれまでどのような取り組みをしたか。
 (3)、嘉手納基地周辺での大気汚染物質及び悪臭物質調査について、県の取り組みを伺いたい。
 (4)、基地から発生する航空機騒音による健康への被害、健康への影響に関する調査について
 (5)、我が沖縄・自民党会派は、米軍に係る事件・事故、基地の使用について、新たな協議機関のあり方として、三者協議会をアメリカ・ワシントン国防総省ネラー海兵隊総司令官、ボスティ日本部長代行、国務省チャン日本部長に要請をしてきたが、県はこれまでどのような取り組みをしてきたか。
 (6)、沖縄防衛局は、米軍嘉手納基地周辺の航空機騒音の大きさを示す、騒音コンターの見直し作業を進めていた。しかし、我が沖縄・自民党会派の政府に対する要請でまだ発表はされていない。もし発表された場合、基地周辺にどのような影響が出るか。

答弁:謝花知事公室長

1、米軍基地問題についての御質問の中の(1)、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練及び旧海軍駐機場の使用についてお答えいたします。
 県は、去る7月7日に三連協と連携し外務大臣及び防衛大臣に対し要請を行うなど、これまで日米両政府に対し嘉手納飛行場でパラシュート降下訓練を実施しないよう、また旧海軍駐機場における航空機の使用を禁止するよう強く要請してきました。
 県としては、パラシュート降下訓練の実施や旧海軍駐機場の運用は沖縄県民の基地負担の軽減を図るというSACO最終報告の趣旨に沿って行われるべきであると考えており、日米両政府に対して粘り強く働きかけていきたいと考えております。
 次に、1の(2)、米軍基地騒音に対する県の取り組みについてお答えいたします。
 県では周辺市町村と連携し、嘉手納飛行場周辺の21地点において年間を通して航空機騒音の監視測定を行っております。平成28年度航空機騒音測定結果によると、21局中6局で環境基準を超過しており、同飛行場から発生する航空機騒音は、依然として周辺住民の生活環境に大きな影響を与えております。県は、これまであらゆる機会を通じ嘉手納飛行場における訓練移転の検証を行い実効性のある対策を講じることや、航空機騒音規制措置の厳格な運用、騒音対策の強化拡充等、航空機騒音の軽減について要請してきており、引き続き関係市町村や軍転協、渉外知事会等とも連携しながら騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう粘り強く働きかけていきたいと考えております。
 次に、1の(5)、新たな協議機関について。
 県は、事件・事故が発生するたびに米軍を初め、関係機関に対し、強く抗議し原因の究明や再発防止について万全を期すよう強く求めてきたところでありますが、政府や米軍から十分な説明がなく県民の不安や政府、米軍に対する不信感も高まっています。
 県としては、このような事件・事故が発生した際、政府がその状況や原因についての調査結果を県に説明し、県からの意見を踏まえその意見を十分に反映させるなど、県民の不安を払拭し安全・安心を確保する新たな仕組みが必要と考え、ことし2月に政府に対し政府、米軍及び沖縄県を構成員とする(仮称)米軍関係事件・事故対策協議会を政府レベル、現地レベルで設置するよう要請したところであります。
 次に、1の(6)、騒音コンターについてお答えいたします。
 沖縄防衛局によると嘉手納飛行場の第1種区域については、最終指定告示以降30年を超え最も経過年数の長い飛行場の一つであることなどから、騒音コンター作成業務を実施していたところ、年度ごとに運用状況が大きく変化する嘉手納飛行場の特殊性を踏まえた適切なコンターを確定させるため、これまでの調査を踏まえて引き続き念入りに確認作業などを行うとのことであります。県は、昨年9月防衛大臣に対し、現在進められている見直しにより、当該区域が縮小することがないよう配慮していただきたい旨要請したところであります。
 以上でございます。

答弁:大浜環境部長

1の米軍基地問題についての御質問の中の(3)、嘉手納基地周辺における悪臭実態調査についてお答えします。
 県では、ニライ消防本部と連携しながら平成27年度から嘉手納飛行場周辺悪臭実態調査を実施しております。昨年7月に採取した試料から有害大気汚染物質であるベンゼンと1,3-ブタジエンが環境基準値等を超過して検出されたほかトルエンも検出されております。これらの分析結果と試料採取時の風向きや米軍航空機の駐機状況から、米軍航空機からの排ガスによる影響である可能性が高いと考えられます。
 県としましては、今年度も引き続き調査を行いその結果を踏まえ日米両政府へ対応を求めてまいります。
 次に、1の(4)、健康への影響に関する調査についてお答えします。
 県では、平成7年度から4年間にわたり航空機騒音による健康影響調査を実施しております。当該調査は、県内外の専門家で構成する調査委員会において飛行場周辺の騒音が住民の健康や生活環境に及ぼす影響を評価しており、現在においても有効なデータであると考えております。その調査結果から、高い騒音レベルにより深刻な睡眠障害を招くことが示唆され、欧州WHO夜間騒音ガイドラインにおいても、夜間騒音により健康影響が生じると報告されています。
 県としましては、睡眠妨害の指標として夜間等価騒音レベルなどのデータを継続して集積するとともに、国に対して航空機騒音による睡眠妨害の評価に適した指標の検討や当該指標による適切な環境基準の導入について引き続き要望してまいります。

再質問を行います。
 実は知事、私は基地問題も一般質問しておりましたが、知事は基地問題は答えておりません。そこで再質問で知事にお伺いしたいと思っております。
 実は、翁長知事は就任後3度にわたる訪米をしていますが、反対を主張しただけで実質的な効果は上げておりません。反基地、反米、基地反対運動のイデオロギーを前面に出した訪米では効果がないと思います。
 我々自民党会派は、米国のトランプ新政権が発足し、体制の刷新が進められているこの時期に、これ以上沖縄に対する誤解が広がることは県民の利益を損なう、早急に訪米し基地の整理縮小、米軍による事件・事故の解決に向け訴えるべきだと、米国政府は国防総省ネラー海兵隊総司令官、またボスティ日本部長代行、国務省においてはチャン日本部長、ボルダリオ下院代議員、そしてシンクタンクはCSISチェイニー日本部長、カーネギー国際平和財団・ショフト上級研究員、モーリーン&マイク・マンスフィールド財団・ジャヌージ理事長らと日米同盟の役割の重要性など基地問題についても意見交換を行いました。またジョージ・ワシントン大学、モチヅキ教授とも意見交換を行いました。私は、基地問題解決には対立ではなくて対話で粘り強い交渉力だと思っております。米側との信頼関係を構築した上で率直な意見交換を行い、基地問題の現実的な対応をすべきだと。対立では問題解決にはならないと思いますが、知事の率直な意見を聞かせてください。

答弁:翁長知事

中川京貴議員の御質問にお答えをいたします。
 今回沖縄・自民党会派がワシントンDCに行かれて、今御説明のありました要衝を訪ねて要請し、あるいはまた議論をしてきたというふうにお聞きいたしました。新聞等あるいはまたワシントンDCの沖縄県事務所からも御一緒させていただいた分は報告がありましたので、一定程度そのことも承知をしております。
 今私どもが行って、意見の対立がある場合には向こうは聞きませんよというような話が少しありましたけれども、私も対立という気持ちでは全くないですよね。31名の連邦上下両院議員なども、それから向こうの調査局の人たちとも私の立場、日米安保体制は理解をしていると。しかし日本国内でたった0.6%のところに70年間も70%以上の基地を置いておいて、これから以降もあの美しい海を埋め立ててまたやるというのは、日米安保体制は砂上の楼閣ではないかと。万が一何かがあったときには大変厳しくなりやせんかというような話もさせてもらっています。ですから、日本政府とも同じことなんですが、なぜ沖縄県が何か意見を言うと対立というふうに言うのか。いわゆる政府と同じ考え方を持たないと対話にはならないのかどうか。ですから私たちはこう考えていますよと、ですからこうしてくれませんかという話をしたときに、何だ対立かと、何を俺たちの言うことを聞かなければ対応なんかできるかと言われたときに、私たちは権力の大きさが違いますのでお話をしてくれませんかというお話は何回もするんです。あるいはそういった機会も何回ももらったんですが私はしゃべりましたよ、一生懸命しゃべりました。防衛大臣にも外務大臣にも総理にも官房長官にも、返事がないんですよ。そのないものに信頼の回復をしろなどということをどのようにしてやっていただけるのか。これは国政与党の県選出の国会議員にもいろいろお願いもしたりするんですけれどもなかなかそういった対話はできません。そうすると対話ができない中で私たちは対話もできないのにあんなところに要請しに行ってどうするんだというような話をされても、これは私からすると大変沖縄の置かれている環境というもの、ましてや民意は知事選挙も衆議院選挙も参議院選挙も県議選挙もみんな私と同じ考えを持っている県民に支えていただいているわけですから、その声を届けないで私はどうやってその信頼をかち得るかというような気持ちがございます。ですからそれと絡んでいろいろ沖縄振興策とかもいろいろありますから、大変私からするとその隣の部屋では基地問題で抗議をし、廊下を挟むと振興策の話になるわけですから大変――もともとそういうことになるというのは承知しながら今の立場にいるわけですけれども、それでも今の状況の中ではなかなか特に日本政府のほうは厳しい。ただ米国のほうは向こうの主要新聞であります、先ほど何時間か前にも説明しましたがニューヨーク・タイムズとかワシントン・ポスト、それからこの1カ月以内では、向こうで言うNHKみたいなものでありますがPPSというところで10分間放映もしていただいたと、ラジオも放送をしていただいたというようなこと等の効果が出てきているとは思っております。ですからその対立というもので私がやっている、対立でない方法というのは何があるのか。基地問題で全部全面的に一緒になりなさいと、そして振興策とかいろんなものを話するんだよということをおっしゃっているのか、それ以外の何をおっしゃっているのかがよくわからないものですから、私からすると沖縄の立場を説明しているわけですけれども、沖縄が沖縄の置かれている環境を訴えてそれが対立と言われたら、ああ誰がこの立場に立っても、海軍駐機場でさえパラシュートでさえ文句言わなきゃいけないでしょう。文句言ったときにそれを対立といったらもうこれは言えない。しようがないですねと、わかりましたと。沖縄はそういうふうに理解をしておりますよというような話で物事が進むんであれば、それならちょっともしかして振興策のほうもスムーズに話が行くということであれば、これは地方自治という意味からしても民主主義という意味からしても、私はどうにも合点がいかないですね。ですから私から向こうにけんかを仕掛けるほど大きな力を持っているわけではありませんから、ひたすらお願いをし、その中で対応を待ちつつ議論もさせていただいておりますが、議論はある意味で平行線でありますけれども、これは私だけではなくてやはり政府のほうにも責任がある。あるいは米国のほうも中東からどこかいろんなことをやっているわけですが、沖縄問題にどれだけ割けるかというのは行ってみてよくわかりますけれども、いずれにしろそういったようなこと等を踏まえる中で物事を解決しようとしているわけですから、ぜひとも今回沖縄・自民党会派が行かれて、また私たちとは違う形で沖縄県民の気持ちも伝えているわけですので、そういったこと等を踏まえながらぜひとも沖縄に目を向けていただいて本当の――私からすると同じように日本の安全保障というのは一体どうあるべきかというようなことを私自身も話をしているわけですから、ぜひその辺は幹事長として御理解をいただきたいなというふうに思います。

知事、実は私もよくわからないのは、今答弁で知事が話しておりました、私も日米安保体制は理解していると。またそれはよくやっていると。ただそう言いながらも反基地、反米抗議集会に知事が行ってそこでマイクを持つということが間違ったメッセージを与えているということであります。そういった意味では知事が本当に安全保障条約をしっかり理解し、それをまた推進するんだと。そして北東アジアの北朝鮮の問題、また尖閣の問題そこをきちっとして県民の生命財産を守るんだという姿勢があれば、私は米軍も関係者も知事が言うことも理解できると思っていますけれども、知事はもともとは自民党の幹事長でありました。そのときは我々と同じ考えだったはずであります。そういった意味では反対、反対では沖縄の基地問題は解決しない。現実的に実効性がある現実的な対応は自民党だからできるんだということは誰よりも知事が知っているはずであります。そういった意味では今の知事のスタンスは私はよくわからないと思っております。
 そして知事は、ほとんどの県民が私を支持して当選したと、また国会議員の話をしておりましたが、11の市のうち9つの市は知事に対しては反対であります。その証拠に、これまでの選挙戦は私ども自民党、公明党が推薦した方々が当選してきております。そういった意味では私も今の知事の考えがよくわからないと。そういった意味では宜野湾市の佐喜眞市長が当選して以来、海兵隊のトップと交渉しながら普天間の飛行場については卒業式とか、試験のある日は基地で訓練をしないでくれという話し合いをしているそうです。しかし嘉手納基地においては一切聞く耳を持たず訓練しているというのが現状であります。三連協も抗議をする形で司令官交代式には出ておりません。桑江市長は出ましたけれども、嘉手納の當山町長は出ておりません。私ども自民党会派はそのことも含めて米軍に国防総省、国防省においてもこの話をしました、沖縄の状況を。ですから私は知事はもっとスタンスをしっかりとして日米交渉、基地問題を解決すべきだと思っておりますけれどもいかがでしょうか。

答弁:翁長知事

先ほどの質問のワシントンDCに行った中での日米安保体制含め沖縄の基地問題ということで話をさせていただきました。
 今北朝鮮に対してどう思っているのか、あるいは尖閣と中国との関係はどうなのかとか、あるいはまた台湾との関係はどうなるのかとかいろいろ日本の安全保障にかかわる問題はあろうかと思います。これをここで話をするとこの持ち時間は全部私が使ってしまいますので、そこまでは行きません。ただ私自身も生まれてこの方ずっと保守で生きてきました。そして沖縄の保守ということで議会で最初に私は申し上げたんですが、これだけひどい状況にある沖縄の基地問題で日本全体の安全保障のほうに重きを置きますと、私は沖縄県の気持ちは一体誰がどのようにして酌んでいただけるのかなというふうに思います。だから中央に行っても大変厳しい。そして沖縄の県民はみんな72年前の戦争体験を語り継ぎながら素朴な気持ちで平和を願う。そして沖縄の長い歴史の中で初めて今のこの時期においてみずからの力で日本のフロントランナーとしてアジアのネット、日本の力を一緒につなげるための力になれるというような時期に来まして、その中でなおかつまちづくり等もなかなかうまくできない状況は、やはり今幹事長がおっしゃるような日本全体のほうに重きを置いて沖縄もいろいろあるけれども、それは仲よくやっていこうよと。あと三、四十年、五十年、しようがないじゃないかというような発想にしか聞こえてこないものですから、私からすると北朝鮮はぽんぽんミサイルを撃ち続けていますので、一体どこが危ないのかというと私の認識から言うとやっぱり沖縄、岩国、横田、グアム、そういったところになっていくだろうというのをわかっていると、子や孫にそういったような危険性を何にも言わないで仲よくせんといかぬからねと言って、言わないということはできません。ですから、今私はその立場で主張しておりますので、また皆様方、今の国政与党としてのしっかりとした一歩一歩前に進めていくものはあろうと思いますが、沖縄県の逼迫した状況はまたこれは政治的な感覚の違いですので、私からするとこれは今のままで許してしまうとあと50年ぐらい動かないなというのが私の抽象的な意味での思いでありますので、こういう話をさせていただいているわけであります。

知事、当然であります。今沖縄が特に、知事も御承知のとおり私は嘉手納基地のそばで生まれ育ちましたし、誰よりも基地被害を受けている自民党の一人だと思っております。今もし有事が起きれば沖縄の観光どころか経済も全て飛ぶと思っております。今の調子、勢いのある沖縄の観光、また経済がただ1発のミサイルで、知事の基地があるところが危険だということであるならば、沖縄は全てその観光また産業も吹っ飛ぶだろうと思っています。だからこそ我々はある程度団結をしながら基地問題に取り組まなければ間違ったメッセージを送るのではないかと思って心配しているんです。基地問題はこれで終わりますけれども、ぜひ基地が沖縄に当時は75%、今は73%、そして北部の訓練場も返還されましたし、また普天間の西地区も返還式典には知事も出席されて四軍調整官初め空軍、海軍の関係者集まっての式典もやりました。そういった意味では現実的にきちっとした形で対応しなければ基地問題は理想論だけでは解決できないと思っています。反基地、反米では絶対に基地問題は解決できません。歩み寄ってお互いの気持ちも理解しながら、段階的に整理縮小すべきだと思っていますが、知事いかがでしょうか。

答弁:翁長知事

時間もないようだと思いますが、反基地、反米でくくりつけたらいかんですよ。これは反基地と言っているわけではないですよ。私の立場は、普天間飛行場は県外、国外。大浦湾を埋め立てないでくれと。MV22オスプレイはちょっと危険だよという話をしているので、ほかの基地の話は私はしていないんですよ。ですから全ての基地を全部出ていけというものではないんです。今私たちの沖縄県の東京要請行動の中で初めて全県民がある意味では一致したというようなものを受けて、確かにその後の厳しい現実はありますけれども、そういった気持ちを誰がどのように主張していくかという意味で言っているので、一くくりにして全部出ていけ、何をどうしろという話じゃないんです。ですから日本の安全保障は日本国民全体で守ってもらいたいと、そういうことを申し上げているわけですから、それぞれの都道府県でそれなりに応じていただければ、少なくとも私という意味ではこの問題については大分前進をしていくなというふうに思っているわけです。

わかりました。

平成29年第3回沖縄県議会(定例会)第2号6月30日

答弁:翁長知事・謝花知事公室長
1. 米軍基地問題について

(1) 嘉手納基地でのパラシュート降下訓練について
(ア)米軍は嘉手納飛行場において、5月10日パラシュート降下訓練を実施した。パラシュート降下訓練は、平成8年の日米特別行動委員会(SACO)の最終報告で伊江島補助飛行場への移転が合意されている。しかし合意後も周辺住民の反対の声を無視し降下訓練が実施されたが、県の取り組みについて伺いたい
(2) 嘉手納基地 旧海軍駐機場における航空機使用について 三連協はじめ地元住民からの強い反発の声が上がり、旧駐機場の使用 禁止が求められているが 県の対応について伺いたい
(3) 翁長知事は県の最高責任者として、たび重なる米軍人軍属による事件事故、基地問題解決に どのようなかたちで取り組むのか伺いたい

答弁:謝花知事公室長

1、米軍基地問題についての御質問の中の(1)ア、嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練について。
 嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練は、周辺住民を初め県民に多大な不安を与えるものであり、同飛行場におけるパラシュート降下訓練の常態化は、断じて許すことはできないと考えております。
 県としては、パラシュート降下訓練は沖縄県民の基地負担の軽減を図るというSACO最終報告の趣旨に沿って実施されるべきであると考えており、今後、三連協と連携し、政府に対し、地元の意向を踏まえ米側と交渉を行うよう要請いたします。
 次に、(2)、嘉手納飛行場の旧海軍駐機場の使用について。
 嘉手納飛行場の旧海軍駐機場については、平成8年のSACO最終報告の騒音軽減イニシアチブの趣旨を踏まえた運用が行われるべきであると考えております。航空機が旧海軍駐機場を使用することは、SACO合意における騒音軽減イニシアチブの趣旨に明らかに反するものであり、到底容認できるものではないと考えております。
 県としては、旧海軍駐機場を航空機が使用することがないよう、三連協と連携し、政府に対して、地元の意向を踏まえて米側と交渉を行うよう要請いたします。
 (3)、米軍人・軍属による事件・事故、基地問題解決への取り組みについて。
 これまで、県は、米軍基地から派生する事件・事故を防止するため、渉外知事会や軍転協等とも連携し、日米両政府に対して、抜本的かつ実効性ある措置を講ずるよう求めてきたところです。米軍人・軍属による事件・事故が繰り返される大きな要因は、国土面積の0.6%にすぎない沖縄県に、在日米軍専用施設面積の約70.4%に及ぶ広大な米軍基地が存在することによる過重な基地負担やこれまで一度も改定されたことのない日米地位協定にあると考えております。
 県としましては、今後も粘り強く、日米両政府に対し、米軍基地の整理縮小及び日米地位協定の抜本的見直し等を求めてまいります。
 以上でございます。

再質問を行いたいと思っています。
 実は、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練につきましては、知事、私ども沖縄・自民党会派も照屋会長初め役員で、この海軍駐機場のことも含めて、また、飛行機の騒音問題これ以上許さないということで、防衛局初め関係機関に抗議・要請してまいりました。
 きのう三連協から知事のほうに要請がありましたが、知事のその要請についての所見を聞きたいと思っています。

答弁:翁長知事

中川議員の御質問にお答えいたします。
 ことしに入りまして、今御説明のありました嘉手納飛行場のパラシュート降下訓練、これは4月、5月と来て、6月は天候不良で中止にはなりましたけれども、常態化しつつあるというような認識。それから、旧海軍駐機場は、騒音・異臭という中で、本当に20年来の解決をするということで、北側に、この南側にですか、移転させて、そこは解放されるというふうに大変喜んでいるところが、たった二十日間で外来機が来て、その目的が達成されていない。両方ともSACOの合意について相反する状況に対して、沖縄市、嘉手納町、北谷町、大変な怒りでありまして、今日までいろんな形で日本の安全保障というものを考えてきて、大変厳しい中を一つ一つ前進させるということで頑張ってきたことについて、このような形でないがしろにされるということについては、同三連協の1市2町も大変な思いでおります。沖縄県もその実情は大変把握しておりますので、それぞれ御連絡を申し上げながら、日米両政府にしっかりとそれを伝えていこうというようなことで合意に達しまして、きのう、県庁においでをいただいて、4者でそろって、今回は国内のマスコミ等に報告をさせていただいて、7月7日に外務大臣、防衛大臣と要請をさせていただくような、今段取りを進めているところであります。その意味での沖縄の基地の過重負担もそうですが、特に嘉手納飛行場の今の現実というようなものも踏まえて御理解をいただかないと、これは大変厳しいことになるということを、きのうそれぞれの発言で御理解を求めたところであります。

私ども沖縄・自民党会派も、今知事答弁ありましたけれども、これまで日米安全保障条約を理解しながらも、しかしながら、基地の周辺の地域住民の被害状況は無視するわけにはいきませんと。そういったことで、政府に対しても、党本部に対しても、その都度要請、また米軍に対しては抗議をしてまいりました。しかしながら、なかなか肌で感じられるような基地の整理縮小はされていないということも事実であります。
 そこで、知事にお伺いしたいんですが、知事はこれまで沖縄の基地は経済の最大の阻害要因であるということを一般質問、代表質問でもよく答弁しておりますけれども、知事が言う基地の阻害要因であるということは――これまで75%の米軍基地が70%に減ってきました――今後、知事が言う返還させる基地というのはどの基地でしょうか。

答弁:謝花知事公室長

我々基本的には、SACOの最終報告に従って整理縮小がなされることが適切だと思っております。ですから、今県のほうで考えております整理縮小というのは、SACOの合意に基づいた基地を――普天間飛行場だけは見解が違いますけれども、県内移設ではなく県外ということがありますが、それ以外はSACOの合意に基づいて着実に実施していただきたいというふうに考えているところでございます。

SACOの合意を尊重するといいながら、普天間だけはSACOの合意を尊重しない。使い分けしているような感じがしてなりません。私が言っているのは、嘉手納飛行場を含む、トリイステーション、例えば嘉手納マリーナを含んで、基地の全面返還を知事は考えているのか、知事の覚悟を聞きたいと思っています。

答弁:謝花知事公室長

先ほども答弁させていただきましたけれども、我々SACOの最終報告で示された土地の返還、そういったものが示されてございますので、嘉手納飛行場南の返還も含めて、そういったものは着実に実施されるべきだというふうに考えているところでございます。

じゃ確認したいと思っています。SACOの合意で進められていないのは、基地の返還に行動しないということで理解してよろしいでしょうか。

答弁:謝花知事公室長

基本的には、地元から返還要望、そういったものを踏まえて、県としては対応するということになります。今時点で出されているものは、それぞれ基地の負担軽減という観点から、SACOの最終合意がなされたものと理解しておりますので、そういったSACOの最終報告で示された土地の返還については、着実に実施されるべきだというふうに考えているところであります。

私は知事に聞いているんですけれども、今知事公室長の答弁は、知事の答弁ということで理解してよろしいんでしょうか。

答弁:謝花知事公室長

我々知事の補助機関として、知事のお考えをベースに今発言させていただいているところでございます。

それでは、再度聞きますけれども、地元からの要望があれば、どんな基地でも知事は地元と要請行動を、返還行動を行うということで理解してよろしいでしょうか。

答弁:謝花知事公室長

地元の要望のまた内容・程度等にもよると思います。やはり、実現可能性等いろんなさまざまな課題が基地問題にはあると思いますので、そういったものをしっかり検討した上で対応することになろうというふうに考えております。

わかりました。継続して軍転協とかそういったところだけに任せるのではなくて、私は、知事が訪米してこの沖縄の基地問題の被害状況を数字で示して、ワシントン事務所を通して数字で示してやるべきだと何度も申し上げましたが、嘉手納基地、普天間基地の訓練においては、ワシントン事務所からそういった情報はとれないんでしょうか。

答弁:謝花知事公室長

この外来機の飛来につきましては、昨今は沖縄防衛局も十分情報がないような中で飛来されております。そういった中で、ワシントン駐在のほうがそういったことを把握するというのは、現実的には困難だろうと思っております。

最後になりますけれども、嘉手納飛行場は全国の飛行場と違って、予測不可能な外来機の訓練、また、我々が想像もできないようないろんな飛行機が嘉手納飛行場に飛来しております。そういった意味では、数字で理論武装して、米軍関係、政府関係に要請すべきだと思いますが、知事、いかがでしょうか。

これ知事が答えたほうがいいんじゃないの。

答弁:謝花知事公室長

済みません。私のほうで答弁させていただきたいと思います。
 外来機の飛来につきましては、我々在来機も含めて、やはり地元住民の負担の増加は決してあってはならないものと考えております。當山嘉手納町長からも先般要請を受けたところでございます。しっかりと嘉手納町とも連携しながら、実情等も把握しながら、県として取り組んでまいりたいというふうに考えております。

平成29年第1回沖縄県議会(定例会)第2号2月22日

答弁 翁長知事 ・ 謝花知事公室長
 2、米軍基地問題について。
 本県においては、米軍基地から発生する騒音被害や米軍属等による事件・事故は一向に改善されず、県民の不満、怒りを募らせております。米軍は夜間外出や飲酒を制限したリバティ制度、禁酒令等で対応しておりますが、今までのところ決定的な効果は出ておりません。そのため、政府はこれまでの凶悪な事件を受け、沖縄における犯罪抑止対策推進チームを立ち上げ、100台規模の車両による沖縄地域安全パトロール隊創設と警察官100人増員とパトカー20台の増強による警察力の強化、防犯灯や防犯カメラを設置するほか、沖縄担当相のもとに、国と県、自治体などによる協議機関の設置等々、対策の実施を進めております。これらの対策が本格的に実行に移されれば大きな効果が期待できるものと考えます。
 米軍人等による事件・事故が起きるたびに問題となるのが日米地位協定の見直しであり、我が沖縄・自民党もこれまで一貫して求めてまいりました。
しかし、日米関係の根幹をなす日米地位協定の抜本的見直しを日米両政府に認めさせるには、今日までの経緯を見れば、本県だけでは難しいことはこれまでの経緯が示しております。日米地位協定の抜本的な見直しについては、これまでの経緯を見れば本県だけで限界があり、全国知事会、渉外知事会と連携し、全国の問題として取り組むのが重要であります。我が沖縄・自民党も日米地位協定の抜本的見直しを掲げて活動しており、全国の自民党会派と連携し、全国の問題として取り組んでいく考えであります。県においても、全国知事会等との連携など綿密な戦略が必要であると考えます。そこで伺います。

 (1)、県は、平成12年8月に日米地位協定の抜本的見直し11項目について、日米両政府に要請しているが、これまでの要請経緯と今後渉外知事会と連携した取り組みが必要ではないか伺いたい。
 (2)、今後とも抜本的な見直し11項目について一括しての見直しを求めるのか、重点的な項目から順次改定を求めることも可能か伺いたい。
 (3)、県は、米軍に係る事件・事故について、新たな協議機関のあり方として、構成員の枠組みの拡大を求めているが、これにより何が変わり県の意見などをどのように反映させるか伺いたい。
 (4)、嘉手納基地の米軍機騒音激化について、騒音防止協定の遵守と飛来訓練をしないことなどを日米両政府に求めているが、一向に改善されない。県の取り組みを伺いたい。
 (5)、沖縄防衛局は、米軍嘉手納基地周辺の航空機騒音の大きさを示す、騒音コンターの見直し作業を進めているようであるが、関係市町村は、コンターの拡大、住宅防音工事予算の増額を求めている。県としての対応について伺いたい。
 (6)、日米地位協定に関し、米軍属の適用範囲についての補足協定が締結されたが、県はどのように評価するか伺いたい。

答 弁

次に、米軍基地問題についての御質問の中の、日米地位協定の見直し要請の経緯についてお答えいたします。
 県は、平成12年から、日米両政府に対し、11項目にわたる日米地位協定の抜本的な見直し要請を行っております。平成15年には全国行動プランを策定し、渉外知事会の協力を得て働きかけを行うとともに、平成17年には、渉外知事会主催による、政党関係者や有識者を交えたシンポジウムを開催するなど、渉外知事会等と連携し、あらゆる機会を通じて日米地位協定の見直しを訴えてきたところです。
 引き続き、全国知事会や渉外知事会とも連携し、同協定の見直しを粘り強く求めていきたいと考えております。
 次に、日米地位協定見直しの要請についてお答えいたします。
 県が要請している日米地位協定の見直し11項目については、平成12年に、県議会や市町村の意見も聴取しながら検討を重ね、見直しを優先すべき事項として取りまとめたものであります。
 県としては、平成12年の要請から15年が経過していることから、その後の課題や現状を踏まえた要請内容となるよう改めて整理を行い、現在、それについて関係部局から意見を聴取しているところであります。これらを踏まえ、今後とも軍転協や渉外知事会とも連携し、あらゆる機会を通じ、日米両政府に同協定の見直しを粘り強く求めていきたいと考えております。
 次に、米軍機による事故等に係る新たな協議機関についてお答えいたします。
 昨年、AV8ハリアーやMV22オスプレイの墜落事故が短期間のうちに発生いたしました。沖縄県はそのたびに抗議しましたが、十分な説明がなされないまま同機種の飛行及び訓練が再開され、これに対する抗議が繰り返されるという状況が続いており、県民の不安は払拭されることはなく、また、政府や米軍に対する県民の不信感も高まっています。
 県としては、このような事件・事故が発生した際、政府がその状況や原因についての調査結果を県に説明し、県からの意見を踏まえ、その意見を十分に反映させるなど、県民の不安を払拭し、安全・安心を確保する新たな仕組みが必要と考え、政府に対し、政府、米軍及び沖縄県を構成員とする協議会の設置を要請したところです。
 次に、嘉手納飛行場における騒音についてお答えいたします。
 平成8年に日米両政府で合意された航空機騒音規制措置については、米軍の任務に必要とされる場合、必ずしも規制措置に拘束されない内容となっております。県は、これまであらゆる機会を通じ、嘉手納飛行場における訓練移転の検証を行い実効性のある対策を講じることや、航空機騒音規制措置の厳格な運用、騒音対策の強化・拡充等、航空機騒音の軽減について要請してきたところです。
 県としては、今後、軍転協と連携しながら、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう、合意から20年が経過した同規制措置について、効果の検証と見直しを求めていきたいと考えております。
 次に、嘉手納飛行場周辺における騒音対策についてお答えいたします。
 嘉手納飛行場における航空機騒音の軽減について、県は、昨年9月、防衛大臣に対し、現在見直しが進められている第1種区域が縮小することがないよう配慮していただきたいこと、また、十分な防音工事予算の確保に努めていただきたいことなどを要請したところであります。
 次に、日米地位協定の軍属に関する補足協定についてお答えいたします。
 政府は、今回の補足協定締結により、日米地位協定の対象者が明確になるとしておりますが、軍属の範囲の見直しが事件・事故の減少に直接つながるものか明らかではなく、引き続き、軍人・軍属にかかわらず米軍関係者の教育・研修の強化等に取り組んでいただく必要があると考えております。
 県としては、今後、同補足協定についての詳細な説明を求めるとともに、軍属及びコントラクターの被用者の総数等の詳細な情報を県及び関係自治体へ速やかに提供するよう求めてまいります。
 以上でございます。

それと2番目の米軍基地問題、(1)、(3)、(4)に関連して再質問を行います。
 翁長知事は、今回訪米したときに日米地位協定の抜本的見直しや米軍による事件・事故、先ほど知事公室長が答弁しておりましたAVオスプレイハリアーの墜落事故、そういった米軍機による騒音被害や騒音防止協定など、地域住民が苦しんでいる状況を要請したのか。私が、去年のたしか27年6月30日に質問したときは、知事は次の訪米できちっと嘉手納飛行場、普天間飛行場の基地被害、騒音被害の数字を示して訪米して訴えていきたいと。これは、当時の町田知事公室長、きょうこっちにいますので、町田知事公室長は、米軍基地をめぐる諸問題は、議員御指摘のように騒音問題もございます。それから事件・事故の問題もございます。それから地位協定の問題もございます。今後ともそういう問題については、機会を捉えて米軍、アメリカへ行ったときに要請をしていきたいと答弁していますが、今回、要請したとき、訪米したときにそういった問題も取り上げたのか、取り上げなかったのか、もし取り上げていなければなぜ取り上げなかったのか。それと、嘉手納飛行場、普天間飛行場の基地被害も知事は前回訪米したときにきちっとやると答弁していましたが、今回それをやったのかやらな
かったのか、答えていただきたいと思います。

答 弁(翁長知事)

何か再質問のほうが、代表質問ぐらいボリュームがあったものですから、私のほうで書きはしたものの、多分全部は答えられないと思うんです。ですから、もう一度確認をするような形で言っていただければよろしいかと思いますので、今公室長のほうも一生懸命書いてはいるんですが、どれだけ質問があったかというようなものを今調整するわけにいきませんので、ひとつよろしくお願いをしたいと思います。
 まず一番最後のほうで質問された、訪米のときに嘉手納基地の話はしたかというような話でございます。私ども普天間の危険性除去、それから新辺野古基地反対等こういうのが主ではありますけれども、基本的にいろいろ下院議員とか、あるいはまた連邦議会の調査局員とか補佐官とか話をするときには、嘉手納の現状も話をして、ある意味では抑止力とか、あるいは東アジアの極東の安全という意味では、嘉手納基地が一番大きな存在であると。それから、騒音に関しましても、普天間よりはずっと嘉手納のほうが騒音もあるんだが、これは今回私たちが要望する中には入っていません。しかし普天間基地の解決をしないと、こういった問題等まで日米安保体制というものの安定的なものからいいますと、大変厳しいものになるんじゃないでしょうかというような意味合いで、嘉手納基地の状況も説明をさせていただきました。
 それから、桑江市長とか石嶺村長という話もありましたけれども、一義的には、桑江市長の件は、公室長から、桑江市長がおいでになったときに私がどういう対応したかというのは、後で詳しく話があると思います。この沖縄の基地問題というのは、ここの基地問題とここの基地問題とあっちの基地問題は歴史的にも違いますし、経緯も違ったりして、それから今の現状という意味では、中心市街地のど真ん中にある普天間とか、いろんな形で形態が違うものですから、そういった意味での各自治体の対応については、まずは一義的に自治体のほうで考えるのが今日までの一番県民が考えているところではないかなと思います。
 私の場合には、もう2年前以上になりますけれども、いわゆる建白書、普天間飛行場の県外、国外、そして新辺野古基地はつくらせないと、オスプレイの配備撤回という、これはもう公約でありますので、私の、知事に当選をしての今日までの一番重要な県政の大黒柱という話をしておりますから、それをベースにしながら各自治体、いろんなところでいろんな課題を抱えてございますけれども、そういったところをぜひ御理解いただきたいなと。私は、そういった立場をしっかりと維持しながら、じゃその考え方とこの人は近いのか遠いのかなどというようなものも、いろいろそれは各地域であるいは自治体との関係であるかもしれませんけれども、私のベースを大切にしながらこういったこと等もやっていきたいと思います。とにかくもう質問数が多かったものですから、ぜひともまた公室長からの答弁も聞いて、大変重要なものが落ちていたら、またひとつよろしくお願いをしたいと思います。

答 弁(謝花知事公室長)

自衛隊に関して、知事の基本的なスタンスということですが、やはり自衛隊は、我が国の防衛警備はもとより、不発弾処理、緊急患者の空輸、災害派遣者の空輸、災害派遣等、県民生活に多大な貢献をしておりまして、自衛隊に対する県民の理解も深まってきておるというように理解しております。在沖自衛隊の約2割が県出身者ということで、知事はその自衛隊の幹部の方々と面談した際にも、急患輸送等について感謝を述べるとともに、そういった雇用についてもしっかり対応していただいていることにお礼を述べているところでございます。
 また、離島を抱えます沖縄県におきまして防災訓練、これも大変重要ですけれども、自衛隊関係機関との連携というのは大変極めて重要ですので、県は自衛隊に対しても、さらなる協力関係の構築を求めておると、そういうスタンスでございます。(「賛成か、反対か」と呼ぶ者あり) そういうことで御理解いただければと思います。
 それから、沖縄市長の話は先ほど知事からもございましたけれども、昨年8月ですか、受け入れ表明をなさって、その後、さまざまな課題があるんだということで市長みずからおいでになりました。その際に県は、私も含めて関係部長が同席いたしまして、さまざまな課題について、沖縄市と連携しながら、その課題解決に向けて取り組んでいきましょうということをお話しさせていただいたところでございます。
 あとは、読谷村の石嶺村長の件につきましても、地元におけるさまざまな課題解決に向けて、石嶺村長が総合的に判断なされたものだということで、私どもは市長の姿勢を尊重したいというふうに考えております。

平成28年 第6回 沖縄県議会(定例会)第4号12月 8日

答弁者 : 知事 翁長
謝花知事公室長 ・ 下地企画部長 ・ 金城総務部長
1、米軍基地問題について。
 (1)、嘉手納基地・普天間基地の騒音被害について。
 ア、平成27年、28年の深夜・早朝による被害状況について。
 イ、翁長知事が普天間・嘉手納基地の被害状況を視察したが、その後の対策について。
 ウ、これまでの爆音訴訟の経緯・結果について(訴訟回数、訴訟人数、訴訟額)。
 (2)、沖縄県における基地関連収入について。
 ア、本県の基地が所在する市町村の基地関連収入と傾斜配分の内訳、今後の見通しについて(県の収入、市町村の収入、合計収入と配分の内訳)。
 イ、交付金の目的と配分率の算定は。
 ウ、傾斜配分による県の主な事業の内容と今後の活用、また、市町村による取り組みについて。
 (3)、米軍北部訓練場の返還に伴い沖縄県の基地面積が整理縮小されるが、それに伴う傾斜配分について。
 

答弁 知事 翁長雄志

1、米軍基地問題についてに関する御質問の中の、普天間飛行場及び嘉手納飛行場視察についてお答えをいたします。
 去る11月22日に、嘉数高台公園から普天間飛行場、道の駅かでなから嘉手納飛行場を視察いたしました。改めて、それぞれの基地を視察して佐喜眞市長、當山町長から丁寧な御説明をいただき、地域が抱える課題などを直接伺うことで周辺住民の厳しさを実感として受けとめることができたことは有意義であったと考えております。

答弁 環境部長 大浜浩志

米軍基地問題についての御質問の中の、深夜・早朝の被害状況についてお答えします。
 航空機騒音規制措置で飛行が制限されている夜10時から翌朝6時までの一月当たりの騒音発生回数について、平成28年の4月から11月末までの8カ月間と平成27年の同期間を比較すると、嘉手納飛行場周辺の15測定局で平成27年は平均33回に対して、平成28年は平均41回で、前年比1.2倍となっております。同様に、普天間飛行場周辺の12測定局では、平成27年は平均10回に対して、平成28年は平均22回で、前年比2.2倍となっております。以上の結果より、嘉手納及び普天間飛行場周辺における一月当たりの深夜・早朝の騒音発生回数は前年と比べて増加しております。

答弁 知事公室長 謝花喜一郎

米軍基地問題についての御質問の中の、嘉手納飛行場及び普天間飛行場の騒音訴訟についての御質問にお答えいたします。
 嘉手納飛行場については、3次にわたる嘉手納爆音訴訟が提訴され、判決が確定したものが2件、係争中のものが1件となっており、原告の人数の総数は約2万8500人となっております。判決が確定した訴訟における損害賠償金の総額は、約70億円であります。普天間飛行場については、2次にわたる普天間爆音訴訟などが提訴され、判決が確定したものが1件、係争中のものが2件となっており、原告の人数の総数は約6000人となっております。判決が確定した訴訟における損害賠償金の総額は、約3億7000万円であります。

答弁 企画部長 下地明和

米軍基地問題についての御質問の中の、基地所在市町村の基地関連収入についてお答えいたします。
 県内市町村への調査によると、平成26年度決算における基地交付金や財産運用収入を含む基地関連収入は、約273億1700万円となっております。
 同じく米軍基地問題についての御質問の中の、基地交付金及び調整交付金の目的と配分方法についてお答えいたします。
 基地交付金及び調整交付金は、米軍や自衛隊が使用する施設が所在する市町村へ財政上の影響等を考慮して、使途が制限されない一般財源として、毎年度交付される財政補給金です。基地交付金は、予算総額の10分の7を対象資産の国有財産台帳価格で案分し、10分の3を対象資産の種類、用途及び財政状況等を考慮して配分されております。また、調整交付金は、予算総額の3分の2を米軍資産の価格を基礎として配分し、3分の1は市町村の税財政上の影響及び財政状況等を考慮して配分されており、いずれの交付金も総務省が算定しております。
 次に、北部訓練場の返還に伴う普通交付税への影響についてお答えいたします。
 北部訓練場の返還に伴い、普通交付税の算定に用いられる合衆国軍隊の用に供する土地の面積が縮小することから、減額の影響が生じるものと考えております。

 
答弁 総務部長 金城武

 米軍基地問題についての御質問の中で、普通交付税の基地関連経費に係る内訳と今後の見通しについてお答えいたします。
 平成28年度の普通交付税に算入された基地関係経費について、全国の合計額は約151億円と聞いており、そのうち沖縄県は、県分が約21億円、市町村分が約56億円の計約77億円となっております。
 今後の見通しにつきましては、その算定において、合衆国軍隊の用に供する土地の面積や軍隊の構成員数等が用いられていることから、基地の返還等に伴い、変動があるものと考えております。
 次に、普通交付税の基地関連経費に係る目的と配分方法についてお答えいたします。
 普通交付税に係る基地関係経費については、基地が所在することによる渉外関係や清掃関係事務等に係る行政経費があることから措置が講じられております。その配分に当たりましては、合衆国軍隊の構成員・軍属及び家族の数、合衆国軍隊の用に供する土地の面積、自衛隊の用に供する土地の面積が算定の基礎となっております。
 次に、主な事業の内容と今後の活用についてお答えいたします。
 普通交付税は使途が特定されない一般財源であることから、県及び市町村においては、基地が所在することによる財政需要や福祉、医療、教育、地域振興などの経費への幅広い活用に取り組んでいるところであります。
 県としましては、今後も、引き続きさまざまな財政需要について効果的に活用できるよう努めてまいります。

再質問を行いたいと思います。
 米軍基地問題についてで、知事、嘉手納基地、普天間基地を知事に視察をしていただきました。先ほど部長の答弁の中で、平成27年、28年の深夜・早朝による騒音被害が出ておりましたけれども、たしか11月30日水曜日、これタイムスですか、(資料を掲示) このタイムスの新聞記事にも出ているように、「深夜・早朝80デシベル超210回」、その中で、90デシベルが10回、夜中発生しております。
 そういった意味では、基地の負担軽減ということで、我々自民党会派も党本部や関係機関に訓練の移設、要請もしてまいりましたけれども、確かにこの訓練の移設はされております。しかしながら、知事も御承知のとおり、嘉手納飛行場は外来機がもう全国で、沖縄県は一番集中しているところでありますので、国が基準を定めている全国一律の騒音被害、騒音コンターのあり方では、僕は間違っていると思っております。私ども沖縄・自民党会派は、稲田防衛大臣初め、そして二階幹事長、菅官房長官に対しても、この数字を持って直接要請してまいりました。今のままでは、県民は理解しないし、基地所在市町村の地域住民の生活は守れないよと直接要請してまいりました。
 先ほど知事公室長が県もこういった騒音問題要請したと言いましたけれども、これは直接大臣に会って要請したんでしょうか。どういった形で要請しましたか。

答弁 知事公室長 謝花喜一郎

今年度になりまして、政府に対しましては4度やっております。うち1度は防衛局なんですが、それを除いては、7月25日に渉外知事会を通した要請でございます。9月9日は軍転協を通した要請。そのときには、防衛大臣ではなかったと思いますが、9月24日には稲田防衛大臣に直接お会いできて要請してございます。

平成28年第4回 沖縄県議会(定例会)第4号9月29日

答弁者 : 安慶田副知事
謝花知事公室長 ・ 大浜環境部長
米軍基地問題について。
 (1)、9月22日米軍嘉手納基地を離陸し、訓練をしていた米海兵隊の戦闘攻撃機AV8Bハリアー1機が墜落した。墜落した事故原因の究明と今後の対策について。
 (2)、嘉手納基地・普天間基地の騒音対策について。
 (3)、基地から発生する航空機騒音による健康への影響に関する調査について。
 (4)、嘉手納飛行場周辺での大気汚染物質及び悪臭物質調査について。

答弁 副知事 安慶田光男

中川京貴議員の米軍基地問題についての御質問の中で、AV8Bハリアー墜落事故の原因究明と今後の対策についてお答えいたします。
 平成28年9月22日午後2時ごろ、海兵隊所属のAV8Bハリアー戦闘攻撃機が沖縄の東方、約100マイルの海上に墜落しました。県民の人的・物的被害は報告されておりませんが、航空機事故は一歩間違えば人命、財産にかかわる重大な事故につながりかねず、このような事故が発生したことは、日常的に米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな不安を与えるものであり、大変遺憾であります。
 9月23日に、第3海兵遠征軍司令官及び沖縄担当大使等に、また、9月24日には、防衛大臣に対し、原因究明がなされるまでの同機種の飛行中止、事故原因の徹底的な究明と早期の公表、再発防止措置を含む一層の安全管理の徹底等に万全を期すよう強く求めるとともに、このような事故が発生したことに強く抗議をいたしました。
 なお、9月23日に在沖米海兵隊及び沖縄防衛局から、墜落事故後、同型機の飛行は停止しているとの報告がありました。
 以上であります。

答弁 知事公室長 謝花喜一郎 

嘉手納基地問題についての御質問の中の、嘉手納飛行場・普天間飛行場の騒音対策についてお答えいたします。
 県では、周辺市町村と連携し、嘉手納飛行場及び普天間飛行場周辺の36地点において、年間を通して航空機騒音の監視測定を行っております。平成27年度航空機騒音測定結果によると、嘉手納飛行場周辺においては21局中8局で、普天間飛行場周辺においては15局中1局で環境基準を超過しており、両飛行場から発生する航空機騒音は、依然として周辺住民の生活環境に大きな影響を与えております。
 県は、これまであらゆる機会を通じ、嘉手納飛行場における訓練移転の検証を行い実効性のある対策を講じることや、航空機騒音規制措置の厳格な運用、騒音対策の強化・拡充等、航空機騒音の軽減について要請してきており、引き続き関係市町村や軍転協、渉外知事会等とも連携しながら、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう、粘り強く働きかけていきたいと考えております。

答弁 環境部長 大浜浩志

米軍基地問題についての質問の中の、航空機騒音による健康影響調査についてお答えします。
 航空機騒音による健康への影響については、平成7年度から4年間にわたって県が実施した嘉手納飛行場周辺における調査で、航空機騒音が原因であると濃厚に疑われる聴力損失者12例が確認されたほか、呼吸器、情緒不安定、消化器などの項目と航空機騒音との間に高度な有意性が認められております。当該調査は、県内外の専門家で構成する調査委員会において、飛行場周辺の騒音レベルが住民の健康や生活環境に及ぼす影響を評価しており、現在においても有効なデータであると考えております。
 県としましては、夜間騒音の評価等を含めた新たな知見を集積するとともに、専門家の意見を踏まえ、今後の対応を検討してまいりたいと考えております。
 続きまして、嘉手納飛行場周辺における悪臭調査等の進捗についてお答えします。
 県では、平成27年度に引き続き、嘉手納町及びニライ消防本部と連携しながら、嘉手納飛行場周辺悪臭実態調査を実施したところ、7月1日にニライ消防本部において強い臭気を感じたため、大気試料を採取し、有害大気汚染物質、特定悪臭物質の分析を行いました。分析結果によると、有害大気汚染物質であるベンゼンと1,3ブタジエンについては環境基準値を超過したほか、特定悪臭物質のトルエンも検出されました。これらの分析結果と、大気試料の採取時の風向きや米軍航空機の駐機状況から、米軍航空機からの排ガスによる悪臭である可能性が高いと考えられます。
 県としましては、悪臭の発生頻度等の実態を把握するため、専門家の意見を踏まえ、監視手法の検討に取り組んでまいります。

平成28年 第3回沖縄県議会(定例会)第2号7月5日

答弁者 : 翁長知事・謝花知事公室長
大浜環境部長   
米軍基地問題についてであります。
 去る6月17日、第三者機関である国地方係争処理委員会は、翁長知事による埋立承認取り消し処分に対する国交省の是正指示の適否について、是正指示が地方自治法第245条の7第1項の規定に適合するか否かの判断を回避し、国・県双方に改めて協議するよう促す決定をしております。すなわち国・県双方が議論を深めるための共通の基盤づくりが不十分なまま、このままで一連の手続が行われてきたとし、国と県が普天間飛行場の返還という共通の目標に向けて真摯に協議し、
双方がそれぞれ納得する結果を出すことが最善の道であるとの見解を示し、是正指示を適法か違法かの判断を回避しているのであります。この決定は、まさに国・県双方にとって想定外であったと思われます。この決定を受けて、知事は、協議の中で問題の打開を図りたいと述べ、国に対し県として提訴をせず、早期の協議開催を申し出ております。県としては、知事の埋立承認取り消し処分は残ったことで、係争委の判断に不服はなく、提訴しないで国との協議を永遠と続けていけば、辺野古での工事は中断したままとなり、県にとっては何ら不都合はないとの考えのようであります。また、仮に裁判になるとしても、国に
提訴させたほうがいいとの考えのようであります。知事が海兵隊の撤退という国に対する要求のハードルを上げた今、話し合いでの解決が望めるはずもないことは県自身が最も認識しているはずであり、解決の先が見えない協議を永遠に続けていけば、工事を延々と引き延ばせるからであります。このような状態に不服があれば国のほうが提訴すればよく、県側から訴える必要はないとの認識と思われます。この県の考えから、今回の係争委の判断は県に有利に働いたとの判断であると思いますが、必ずしもそう単純なものではないと考えます。今回、係争委は協議を促しているが、是正指示を違法とは認めていない。このため、是正指示の効力は失われてなく、県の手元に残り、国が知事に対し是正を指示した当初の状態に戻っただけのことであります。このため、県は何らかの対応が迫られていることには変わりはありません。なぜなら、県の係争委への申し出は、国の是正指示が違法というものであります。しかし、県の求める国による違法な是正指示を係争委は違法とは認めておりません。
 したがって、係争委は是正指示の適否の判断を示さないが、係争委としての判断はしており、その判断は県の申し出を認めていない。よって、国が是正指示された状態に戻っただけであります。そのため、県は地方自治法の規定に戻りこの結論に不服とし、是正指示の取り消し訴訟を提起すべきであります。仮に県がこのまま是正指示を放置すれば、国に辺野古での作業再開の口実を与えることにもなりかねない。係争委の委員長は、今回協議という結論を出したことについて、質問に答え、協議については20年間続いている、業者が100%満足できるか解決策があるのかといえば難しいのではないかと協議を促す決定をした。当の本人が先行きに悲観的なことを述べております。協議によってはこの問題は解決しないことは明白であります。
 そこで伺います。
 (1)、普天間飛行場の移設問題について。
 ア、知事は、普天間飛行場の移設問題を公約に掲げ県政の柱として位置づけているが、知事として移設の実現に向けた具体的な動きが見られない。なぜか。知事の見解を伺いたい。
 イ、知事は、さきの集会で海兵隊の撤退に言及し、全戦没者追悼式では削減を要求した。撤退と削減では違いが大きいが、軸足をどこに置くか。また、SACO合意及び米軍再編による大規模基地の返還がおくれている中で、海兵隊の撤退要求について知事は現実的と考えるか。
 ウ、係争委は、是正指示の適否を判断せず国・県の協議を促したことで、知事は、国との協議で解決を図りたいと述べているが、一方で海兵隊の撤退を明言し国に対する要求のハードルを上げている。言っていることが矛盾しないか。
 エ、県は、国に対し、早期の協議開催を求めたようだが、協議を行う前提は、それぞれの主張や考えの違いを乗り越え、双方が納得のいく方向性や結論に持っていくため、互いの譲歩が必要と考えるが、知事は、解決に向け一定の譲歩も考えているか伺いたい。
 オ、係争委の決定は、地方自治法245条の7第1項の規定に適合するかの判断を回避し、さらなる協議を促した。これについて、県は和解条項の効力は失われていないと考えているか伺いたい。
 カ、係争委は、県の審査申し出に対し法的な判断を回避した。県は、知事の埋立承認取り消しの効力は残ったとしているが、一方で、国の是正指示も県の手元に残った形になった。是正指示の効力が失われず、是正指示が違法との決定がなされていない以上、和解条項に従い係争委判断を不服として、知事は、是正指示の取り消しを求め訴訟を提起すべきではないか。知事の見解を伺いたい。
 キ、県は、協議での解決に期待を示しているが、是正指示に対する審査の結果は違法との決定は出ていない。県が是正指示の取り消し訴訟を提起しないことで、国に工事再開の口実を与えることになりはしないか伺いたい。
 ク、国と県は、普天間飛行場負担軽減推進会議を再開することに合意したが、係争委の決定及び知事が海兵隊の撤退を明言したことで、県の会議に臨む姿勢のハードルが上がると思われるが、知事の考えを伺いたい。
 ケ、米軍再編特措法の期限が切れることに伴い、自民党防衛問題議員連盟は、期限の延長を防衛省に要請しているが、県は、延長についてどう考えるか伺いたい。
 コ、本県の米軍基地の引き取りの動きが大阪、福岡などで見られ、広がりを見せている。知事は、普天間飛行場の移設先は国が決めることと、県の関与に消極的であるが、辺野古移設を阻止するのであれば、これらの府県等との話し合いも必要ではないか、知事の考えを伺いたい。
 サ、県は、東村高江の米軍北部訓練場ヘリパッド建設に関し、工事を妨害している車両やテントについて、道路法に違反し不法占拠に当たるとして、文書で撤去を求めた。今後、強制撤去も考えているか伺いたい。
 (2)、米軍関係事件・事故と日米地位協定見直しについて。
 ア、嘉手納基地周辺の騒音が悪化していると言われる。現状と日米両政府の対応について伺いたい。
 イ、政府は、沖縄における犯罪抑止対策推進チームを立ち上げ、再発防止策を決めたが、対策の内容と県はどのように評価しているか伺いたい。
 ウ、知事は、米兵・軍属等による事件・事故が後を絶たない状況を打開するには、運用改善では実効性は期待できないと述べ、日米地位協定の抜本的な見直しを求めている。知事はどのように取り組むか伺いたい。
 エ、嘉手納飛行場周辺での大気汚染物質及び悪臭物質調査について、県の取り組みを伺いたい。

答  弁

1、米軍基地問題についてに関する御質問の中の、海兵隊の撤退と削減についてお答えをいたします。
 去る6月19日に開催された県民大会で掲げられた海兵隊の撤退という言葉は、大会の意味からすると、米軍基地の整理縮小という立場、海兵隊の全面撤退という立場のいずれとも相反するものではなく、県民一人一人のそれぞれの思いを込めることができるものであると考えております。県民大会における挨拶、沖縄全戦没者追悼式における平和宣言のいずれも、辺野古新基地建設阻止、海兵隊の削減を含む米軍基地の整理縮小に取り組む決意を示したものであります。
 沖縄21世紀ビジョンにおいては、基地のない平和で豊かな沖縄をあるべき県土の姿としながら、基地の整理縮小を進めることとしております。その実現のため、在沖海兵隊の国外移転及び嘉手納飛行場より南の施設・区域の返還を確実に実施することが重要と考えており、今後とも軍転協等と連携し、あらゆる機会を通じて基地の整理縮小を日米両政府に対し強く求めてまいります。
 次に、米軍基地引き取りの動きがある府県との話し合いについてお答えをいたします。
 昨年12月の全国知事会議において、沖縄の基地負担軽減を図る場を全国知事会内に設置することが了承され、現在、全国知事会事務局と具体的な調整を進めているところであります。今後、沖縄の過重な基地負担軽減について、全国知事会の場において議論してまいりたいと考えております。
 次に、日米地位協定の抜本的な見直しの取り組みについてお答えをいたします。
日米地位協定の見直しについて、沖縄県は、これまであらゆる機会を通じ、日米両政府に対し要請してきたところであります。沖縄県としては、米軍基地をめぐる諸問題の解決を図るためには、米側に裁量を委ねる形となる運用の改善だけでは不十分であり、地位協定の抜本的な見直しが必要であると考えております。日米地位協定の見直しについては、米軍基地が集中する沖縄という一地域だけの問題ではなく、我が国の外交・安全保障や国民の人権、環境保護などについてどう考えるかという極めて国民的な問題であり、今後とも引き続き渉外知事会等全国的な団体とも連携し、取り組んでいきたいと考えております。

.答  弁

それでは答弁をさせていただきます。
 米軍基地問題についての御質問の中の、普天間飛行場の移設問題についてお答えいたします。
 普天間飛行場の早期返還及び危険性除去は、県政の最重要課題であります。特に、5年以内の運用停止については大変重要であるとして、政府との集中協議及び第2回政府・沖縄県協議会において、取り組み状況について説明を求めたところでありますが、政府からは具体的な言及はありませんでした。
 県としましては、政府との今後の協議の中で、普天間飛行場の早期返還及び危険性の除去を強く求めてまいりたいと考えております。
 次に、協議での解決と海兵隊撤退についてお答えいたします。
 国地方係争処理委員会は、国土交通大臣の行った是正の指示について違法でないとも違法であるとも判断せず、「国と沖縄県は、普天間飛行場の返還という共通の目標の実現に向けて真摯に協議し、双方がそれぞれ納得できる結果を導き出す努力をすることが問題の解決に向けての最善の道である」との見解を示しております。
 沖縄県は、同委員会の決定を真摯に受けとめ、国に対して協議を求めたところであります。
 県としましては、海兵隊の削減を含めた、県民の目に見える形での基地負担の軽減が図られなければならないと考えております。
 次に、協議の開催についてお答えいたします。
 普天間飛行場移設については、その返還合意において県内移設が条件とされ、県民の理解が得られないまま進められてきたことや、県民の苦渋の思いを真摯に受けとめず、沖縄の基地負担軽減を名目に県内移設ありきで物事を解決しようとする政府の姿勢が、今日に至る問題につながったものと考えております。
 政府においては、辺野古移設が唯一の解決策との固定観念を廃し、安全保障の負担は全国で担うべきとの認識のもと、普天間飛行場の早期返還に取り組んでいただきたいと考えております。

答  弁

それでは、中川京貴議員の質問にお答えします。
 米軍基地問題の中の、嘉手納飛行場周辺での航空機騒音の現状と日米両政府の対応についてお答えします。
 平成27年度の航空機騒音測定の速報値によりますと、嘉手納飛行場周辺の21測定局のうち、前年度と同じ8局で環境基準値を超過しております。最大ピークレベルについては、砂辺局で117.7デシベルを記録し、前年度の116.0デシベルと比べて増加しております。1日当たりの騒音発生回数は、屋良B局で65.6回と最も多く、前年度の60.1回と比べて増加しております。
 これらのことから、嘉手納飛行場周辺では、依然として住民の生活環境に大きな影響を及ぼしている状況にございます。
 また、昨年度の航空機騒音軽減に係る要請における日米両政府の対応については、米軍沖縄地域調整事務所から、米軍四軍調整会議において議題として取り上げたい、何ができるか検討したいとの見解が示され、沖縄防衛局からは、米軍に対して航空機の運用に当たって航空機規制措置を遵守し、周辺住民への影響を最小限にとどめるよう働きかけるとの発言がありました。
 県では、引き続き航空機騒音の測定結果をもとに、米軍や国に対し、嘉手納飛行場及び普天間飛行場における航空機騒音規制措置等の厳格な運用を求めるなど、粘り強く航空機騒音軽減に係る要請を行ってまいります。
 続きまして、嘉手納飛行場周辺での悪臭問題に係る県の取り組みについてお答えします。
 嘉手納飛行場周辺では、毎年、住民から悪臭の苦情が嘉手納町に寄せられております。
 悪臭の発生源として想定される航空機排ガスについては、周辺住民の生活環境や健康への影響が懸念されることから、県では、昨年度、悪臭等の実態調査を実施しましたが、原因物質の特定には至りませんでした。その要因として、悪臭等の発生が局所的であることや、短時間でのにおい成分の拡散などが考えられるため、今年度は、調査手法の改良を図りながら、昨年度に引き続き嘉手納町及びニライ消防本部と連携し、悪臭等の実態把握に努めているところであります。
 以上であります。

1番目の米軍基地問題についての再質問です。
 県は、係争委の結論に従って国と協議を行うとの答弁でありましたが、県が訴訟を提起しないことから、国が県を是正指示に従わないことの違法確認後、訴訟を提起した場合、県は和解条項に従って裁判所の判断に従うのか、これがまず1つです。
 そしてもう一つは、観光振興について再質問いたします。
 クルーズ船寄港が増加している中で、先ほど答弁しておりました石垣が140、平良・中城・本部と、たしか名護のほうにもことし入る予定になっていると思いますが、まずこれをお答えください。それと、那覇の一極集中型ではなくて、私は中城湾港はもちろん、中部の北谷町・宜野湾、この西海岸地区にもクルーズ船の寄港を要請したいと思っております。

答  弁

中川京貴議員の再質問にお答えします。
 まず、今回、県が敗訴した場合、国の和解条項に従うのかということでございますが、仮に県が不作為の違法確認訴訟を敗訴した場合には判決に従うというのは、これは当然のことでございます。
 一方で、9条の和解条項に基づいてなんですが、後は違法を取り消したということが主張できなくなるだけでありまして、その後の国の変更承認申請については、その後埋立承認手続法に基づいて適正に対応してまいりたいというふうに考えております。

平成28年 第1回沖縄県議会(定例会)第5号2月26日

答弁者 : 町田知事公室長・當間環境部長
平良企業局長      
1、米軍基地問題について。
 (1)、平成28年1月25日から27日にかけて、米空軍嘉手納基地に米アラスカ州よりステルス戦闘機F22Aラプター14機、同じく米アラスカ州アイルソン空軍基地所属のF16戦闘機12機が、事前通知なく相次いで飛来した。嘉手納基地に関しては、日本政府が言う基地の整理縮小による過重な基地負担軽減に逆行するものであります。米軍外来機の嘉手納基地への暫定配備を中止させるために、県は今後どのように取り組んでいくか伺いたい。
(2)、F22戦闘機の暫定配備は、平成19年2月の初配備以降9回目、F16戦闘機、FA18Eスーパーホーネット、FA18ホーネット、AV8Bハリアー攻撃機を含めて約40機が飛来しており、常駐機と混在し超過密化の危険きわまりない状況である。基地周辺住民は、これらの機体から連日発生する100デシベルを超える騒音、排出ガスによる悪臭被害、さらには部品落下及び機体墜落事故の恐怖と不安にさいなまれ続けています。基地被害をなくし、騒音防止協定を遵守し、嘉手納基地の騒音軽減を確実に実施するために、県はどのように取り組むか伺いたい。(3)、防音工事の平成26年・27年度の当初予算と最終予算、件数と実績について伺いたい。そして平成28年度の予算と件数について伺いたい。
 (4)、北谷町米軍嘉手納基地跡地で発生したダイオキシン問題について。
 (5)、北谷浄水場や米軍嘉手納基地周辺の河川から残留性有機汚染物のフッ素化合物PFOSが高濃度で検出された問題について伺いたい。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中で、嘉手納飛行場の外来機配備についての御質問にお答えします。
 最近の嘉手納飛行場をめぐっては、米軍再編に伴う一部訓練移転が実施されておりますが、外来機のたび重なる飛来に加え、米国州空軍F16戦闘機の昨年1月、6月及び10月の配備に続き、F22戦闘機が先月下旬からも配備されており、負担軽減と逆行する状況であると言わざるを得ません。外来機、常駐機にかかわらず、米軍の訓練等により、県民に被害や不安を与えることがあってはならず、あらゆる策を講じ、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう、県は、米軍及び日米両政府に対しこれまで強く要請しております。
 県としては、これ以上地元の負担増になることがあってはならず、今後ともあらゆる機会を通じ、航空機騒音を初めとした負担軽減を日米両政府に対して粘り強く働きかけていきたいと考えております。
 次に、嘉手納飛行場の騒音軽減の取り組みについてお答えします。
 県では、周辺市町村と連携し、嘉手納飛行場及び普天間飛行場周辺の36地点において年間を通して航空機騒音の監視測定を行っております。平成26年度航空機騒音測定結果によると、嘉手納飛行場周辺においては、20測定局中8局で環境基準値を超過し、また、20測定局中16局で午後10時から午前6時の間の航空機騒音発生回数が前年度を上回っており、依然として周辺住民の生活環境に大きな影響を与えております。
 県は、これまであらゆる機会を通じ、嘉手納飛行場における訓練移転の検証を行い実効性のある対策を講じることや、航空機騒音規制措置の厳格な運用、騒音対策の強化・拡充等、航空機騒音の軽減について要請してきており、引き続き関係市町村や軍転協、渉外知事会等とも連携しながら、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう、粘り強く働きかけていきたいと考えております。

答  弁

 米軍基地問題についての中の、北谷町嘉手納基地跡地で発生したダイオキシン問題についての御質問にお答えします。
 ダイオキシン類が検出された土地は、平成8年に返還された基地跡地であり、北谷町が土地区画整理事業を行った後、現土地所有者に譲渡されたものであります。平成22年に土地所有者が住宅建築のためボーリング調査を行ったところ、埋設廃棄物が確認されたため、沖縄防衛局において調査を行った結果、地下約6メートルの廃棄物層から土壌環境基準を超過するダイオキシン類が検出されております。そのため、沖縄防衛局は、平成28年1月31日に地権者を対象とした説明会を開催し、これまでの経緯について説明するとともに、今後、埋設廃棄物の範囲の特定や隣接する民家における土壌調査を実施し、これらの結果を踏まえて対応を検討するとの説明が行われております。
 県としましては、引き続き土地所有者の意向も踏まえつつ、北谷町と連携して沖縄防衛局へ必要な対策の実施を求めるなど、地域住民の不安の解消、問題解決に向けて対応してまいりたいと考えております。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中の、比謝川における有機フッ素化合物の検出についてお答えいたします。
 企業局では、平成26年2月から全ての浄水場及び水源において、有機フッ素化合物の一つであるPFOSの検査を行ってまいりました。その結果、嘉手納基地に隣接する比謝川や嘉手納井戸群において、他の水源と比較して高濃度のPFOSが検出されています。北谷浄水場の出口では平均30ナノグラムパーリットルと低濃度に低減されておりますが、我が国においてその使用等を厳しく制限されている物質が流出していることが大きな問題であると認識しています。今回のPFOSによる水源汚染は、嘉手納基地から流出する大工廻川から高濃度で検出されていることから、嘉手納基地が流出源である可能性が非常に高いと考えております。
 そのため、沖縄防衛局を通じ米軍に対して、嘉手納基地内への立入調査及び米軍基地内での使用履歴などを明らかにするよう1月21日に文書で要請しました。2月18日にその回答がありましたが、納得のいく回答ではなかったため、2月22日に安慶田副知事が第18施設群司令官を訪ねて、PFOS問題の解決に向けて県と米軍の連絡会議を発足させることなどについて協力を要請しました。また、同日、私、企業局長から沖縄防衛局を通して米軍に対し、立入調査や使用実態、連絡会議の設置の検討などについて文書で照会を行っています。
 今後の対応としましては、PFOS濃度の高い水源からの取水を制限すること、北谷浄水場にPFOS吸着効果のある活性炭を導入することなどの対策を施し、PFOS濃度をより低減できるよう努めてまいります。今後も米軍に対し、企業局の要請・照会に対して真摯に対応するよう求めてまいります。

それでは、再質問を行います。
 知事、これはきょうのタイムスの新聞ですけれども、(資料を掲示) 「嘉手納騒音「年4人死亡」」という形で騒音問題、基地被害が出ております。これはまたその前の外来機の嘉手納騒音が2倍になっていると。今、嘉手納飛行場で訓練されていながら、毎日のようにこの嘉手納飛行場基地騒音被害、また爆音被害、そして、嘉手納三連協――嘉手納町、北谷町、沖縄市の三連協からも米軍関係、またその関係機関に要請行動、抗議行動が行われております。県のほうにもその要請行動があったと思います。なぜこの基地被害をとめることができないか、その夜間防止協定がとめることができない理由はなぜでしょうか。

答  弁

議員のおっしゃるとおり、嘉手納飛行場で航空機騒音がひどい状況になっているということは、私どもも承知しております。先ほどもお答えしたように、午後10時から午前6時までの間の航空機騒音が前年度を上回るなど、航空機騒音の過重な状況が続いていると承知しております。
 私どもも昨年11月に安慶田副知事が直接嘉手納基地に赴きまして、この航空機騒音の問題、それから外来機の問題も要請しております。沖縄防衛局にもそのことを要請しております。しかし、なかなかこの米軍の運用ということで、日米地位協定によって日本の法律も適用されない、そういう米軍の運用についてはなかなか日本側の意向が届きにくい、そういうことが一因としてあろうかと思っております。

じゃ、知事公室長にお伺いしますけれども、今、夜間騒音をまき散らしているのは戦闘機でしょうか、どの飛行機が夜間うるさいでしょうか。

答  弁

申しわけありませんが、航空機のどんな機種が夜間に騒音を発生させているのかについては承知しておりません。

 知事、ぜひこの辺は代表質問でも知事が答弁しておりましたけれども、朝7時からもう騒音をまき散らしてうるさい、僕はそこに住んでおりますからよくわかりますけれども、夜はなぜうるさいかと。その辺も地元の役場と北谷町、また沖縄市も含めて話し合いをしながら、ぜひ実態調査をしていただきたい。知事は新聞には出ておりました。そういったコミュニケーションをとって、夜中何がうるさいのか、戦闘機がうるさいのか、それとも海軍のP3C、またはP8がうるさいのか調査していただきたいと思っております。いかがでしょうか。

答  弁

今、中川議員の申し出は大変重要なことだと思いますので、これは早速やっていきたいと思っております。

平成27年 第8回沖縄県議会(定例会)第2号12月3日

平成27年12月 定例会
答弁 : 安慶田副知事
     加藤警察本部長
2、米軍基地問題について。
 全国928町村で構成する全国町村議会議長会は、初めて「日米地位協定の見直しに関する特別決議」を採択しております。今後、町村議長会は安倍首相や関係閣僚、各国会議員等に働きかけ、抜本的な見直しの実現を目指すとしております。決議では、沖縄が掲げる過重な基地負担の現状に鑑み、米軍基地から発生する事件・事故、航空機騒音、環境問題、米軍人・軍属等による犯罪など、地域住民の生活に与える多大な影響に言及しております。

本県においては、これまで幾度となく抜本的な見直しを求めてまいりましたが、しかし、日米地位協定は1960年に締結されて以来、55年以上も経過していながら一度も改定されておりません。嘉手納基地では米軍機の離着陸回数は年々増加の傾向にありますが、さらに、米本土基地からF16戦闘機が滞在期間が明らかにされないまま5機が飛来するなど、周辺自治体からは反発が広まっております。配備反対と早期撤退を求める声が高まっております。これまでの一連の出来事は、嘉手納基地周辺の騒音被害を改善するとした日米合意に反し、嘉手納周辺自治体の求めに逆行するものであります。また、米兵による飲酒運転絡みの事件・事故についても一向に改善される兆しは見えません。 一方、本県から強く求めていた米軍施設や区域が返還されるに際し、事前に日本側が立ち入り、環境面など調査を求めることについて、日米両政府は環境補足協定の締結に合意しております。しかし、その内容については、返還の7カ月前から日本側に立ち入りの調査を認めるもので、県が求めていた少なくとも3年前までの立ち入りが認められなかったことで、県は期待外れと厳しく批判しております。確かに県の要求は通らなかったのでありますが、1960年に締結され55年が経過して以来、これまで一度も改定されなかった地位協定が、これまでの米軍の壁の厚さを運用改善にとどまっていた改定問題が、補足協定とはいえ地位協定の内容を補う協定という形で締結されたことの意味は大きいと考えます。今回の補足協定の締結は、かたい米側の壁を突き崩す今後の抜本的な見直しに向け展望が開けたと評価できるものとあります。県としても、補足協定の積極的な活用を目指すべきでありますが、そこで伺います。
 (1)、米軍基地内の現地調査に関する環境補足協定が締結された。県の要望する返還3年前からの立ち入りは認められなかったとはいえ、55年以上できなかった立ち入りが7カ月前からできるようになった。県として評価すべきではないか、知事の見解を伺いたい。
 (2)、全国町村議会議長会は、「日米地位協定の見直しに関する特別決議」を全会一致で採択した。全国町村議長会では初めての決議であり、全国知事会との連携を含め、県の今後の取り組みを伺いたい。
 (3)、在日米軍に対する政府の思いやり予算については不要論も根強いが、全駐労は、労務費を日本政府が負担することが基地労働者の雇用の安定につながるとしている。思いやり予算の減額について、知事はどのような見解をお持ちか伺いたい。
 (4)、F16戦闘機の嘉手納基地への暫定配備について、地元は恒常化につながるとして反対を表明している。米軍の配備計画と政府の対応について伺いたい。
 (5)、米軍人等による事件・事故、特に飲酒絡みで検挙された件数について、過去3年間の推移と特徴について伺いたい。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中で、F16戦闘機の嘉手納飛行場配備についてお答えいたします。
 米国州空軍F16戦闘機につきましては、ことし1月及び6月に続き、10月中旬からも嘉手納飛行場に配備され、周辺自治体から同機の配備中止を求める声が上がっております。
 私は、去る11月4日から10日にかけて、沖縄防衛局長、第18航空団司令官等と意見交換を行い、嘉手納飛行場への外来機配備について言及し、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減を図るよう求めたところであります。意見交換の中で、沖縄防衛局長は、州空軍F16戦闘機を含めた他基地所属の航空機は、日米安保条約の目的達成のために配備されるとし、政府はこれまで、航空機騒音規制措置の実施、訓練移転の実施等に取り組んでおり、今後も同飛行場周辺の騒音の軽減に努めていくとしております。
 米軍再編に伴う一部訓練移転が実施されている中、たび重なる外来機の配備により、依然として目に見える形での負担軽減があらわれているとは言いがたいものがあります。
 県としましては、今後もあらゆる機会を通じて、航空機騒音の軽減を日米両政府に対し、粘り強く働きかけていく考えであります。

答  弁

米軍基地問題についての中の、環境補足協定に係る見解についての御質問にお答えします。
 これまで沖縄県及び渉外知事会等が求めてきた環境補足協定が締結されたことについては評価したいと考えております。しかしながら、補足協定には県が要望する「少なくとも返還3年前からの立入調査の実現」が盛り込まれておらず、また、事故時の立ち入りについては「米軍が全ての妥当な考慮を払う」とされており、米軍の運用に左右されるなど十分とは言えない部分もあります。
 県としましては、返還前の早期の立ち入りなど、これまで基地を抱える地方公共団体が求めてきたことが実現されることが重要であり、引き続きこの協定が実効性のあるものとなるよう日米両政府に対し要請していきたいと考えております。

答  弁

米軍基地問題に関する御質問の中で、過去3年間の米軍構成員等による事件・事故、特に飲酒絡みの事件・事故の推移と特徴についてお答えいたします。
 過去3年間における米軍構成員等の刑法犯の検挙状況は、平成24年中が54件、54名でそのうち飲酒絡みの検挙人員は29名で、身分別では、軍人が28名、家族が1名となっております。平成25年中が32件、38名でそのうち飲酒絡みの検挙人員は12名で、身分別では、軍人が6名、軍属が4名、家族が2名となっております。平成26年中が29件、27名でそのうち飲酒絡みの検挙人員は12名で、身分別では軍人が7名、軍属が3名、家族が2名となっております。
 過去3年間の検挙総数は115件、119名で、そのうち飲酒絡みは53名で、全体に占める割合は約45%となっており、特徴といたしましては、飲酒後に民家に侵入する住居侵入事案や店舗の窓ガラスを損壊する器物損壊事案などが多く認められます。なお、過去3年間における凶悪犯の検挙は、強姦致傷及び強盗が2件、2名、強姦が1件、1名であります。
 次に、過去3年間における米軍構成員等の人身事故の発生状況は、平成24年中が200件で、そのうち飲酒絡み人身事故は10件発生し、全て軍人の事故となっております。平成25年中が188件で、そのうち飲酒絡み人身事故は6件発生し、身分別では軍人の事故が4件、家族の事故が2件となっております。平成26年中が140件で、そのうち飲酒絡み人身事故は7件発生し、身分別では軍人の事故が6件、軍属の事故が1件となっております。
 過去3年間の発生件数は528件で、そのうち飲酒絡み人身事故は23件であります。飲酒絡み人身事故の発生状況は、ほぼ横ばい状態で推移しており、特徴といたしましては、週末に多く発生しております。
 次に、米軍構成員等による交通違反の検挙件数は、平成24年中が1305件で、そのうち飲酒運転が54件、平成25年中が2233件で、そのうち飲酒運転が48件、平成26年中が1339件で、そのうち飲酒運転が38件となっており、飲酒運転の検挙件数は、減少傾向にあります。なお、過去3年間の総数は4877件で、そのうち飲酒運転が140件となっております。

再質問

2番目に、米軍基地問題についての全国町村議長会、「日米地位協定の見直しに関する特別決議」、全会一致で採択されました。
 再質問いたします。
 翁長知事も市町村会の会長、那覇市のときにその連合会の会長も経験したと思っております。全国の議長会の理解、またそういった協力がなければ全国での決議が上げられなかったと思っております。御承知のように嘉手納町の徳里議長は、中部の議長会の会長、そして沖縄県の議長会の会長、そして九州議長会の会長の代表として全国に訴えて、嘉手納飛行場はもちろん、中部の基地被害をしっかり訴えることによって地位協定の改定要請決議が実現したものと思っております。これは、知事、答弁お願いしたいと思っております。

答  弁

今、るる御説明がありました町村議会ですね、議長会。全国の中で嘉手納町議会議長さん、徳里議員が働きかけて日米地位協定の見直しをお願いし、そして全会一致でそれができたということは、沖縄の立場からしますと大変すばらしいことをやってくれたなというふうに思っております。
 特に地位協定の見直しというのは、本当にある意味で沖縄がその真っただ中にありまして、知事会とか市長会とかでもいろいろ今日までやってきたわけですが、こういう形で精力的に説得をしながら、地位協定の見直しのことまでたどり着いたというのは、私は大変敬意を表したいと思います。またそれをもって、政府のほうにも呼びかけてお願いをしてきたということも、これも勇気づけられることでありますので、これからはそういった全団体が一緒になって日米地位協定の見直しを訴えていきたいと思っています。

平成27年 第7回沖縄県議会(定例会)第5号10月2日

平成27年10月 定例会
答弁 : 翁長知事・町田知事公室長
當間環境部長   
1、米軍基地問題について。
 (1)、嘉手納基地所属の米海軍P3C哨戒機が沖縄周辺地域に部品を落下させた。ことしだけで7件目の部品落下事故となったが、米軍の調査結果はどうなっているか。
 (2)、沖縄市サッカー場から掘り出されたドラム缶から複数の有害物質が検出された問題について、現在までの調査状況と今後の対応について。
 (3)、嘉手納飛行場周辺での環境問題・大気汚染物質及び悪臭物質調査について。
米軍嘉手納基地周辺で住民が悪臭による被害を訴えている。県は2015年度にも環境省などと協議の上で悪臭実態調査を始め、規制地域の指定や基準設定に取り組むと答弁しているが、現在の進捗状況・経過について伺いたい。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中で、P3C哨戒機の部品落下事故についてお答えします。
 県としては、航空機に関連する事故は、県民に大きな不安を与え、一歩間違えば人命にかかわる重大な事故につながりかねず、あってはならないものと考えております。去る5月20日に発生したP3C哨戒機からの部品落下事故について、米軍からは、安全運用手順を見直し、事故原因をしっかりと調査して再発防止に努めること、また、同機種全ての機体について、徹底的な点検を実施し、ふぐあいがないことを確認したとの報告がありました。しかしながら、事故原因については明らかにされていないため、県としては、引き続き事故原因の公表を求めてまいります。

答  弁 

米軍基地問題についての中で、沖縄市サッカー場の調査状況と今後の対応についての御質問にお答えします。
 沖縄市サッカー場については、平成25年6月のドラム缶発見以降、沖縄防衛局、沖縄市、沖縄県の3者で協議しながらドラム缶付着物、底面土壌や地下水等の調査を実施してきました。調査の結果、ドラム缶付着物、底面土壌の一部に基準を超過する有害物質がありましたが、これらは容器等へこん包した上で、コンテナへ適正に保管されております。また、サッカー場から掘り出された廃棄物まじり土は遮水シートをかぶせる等、周辺への飛散防止対策をしております。これまで県が実施している周辺環境調査の結果から、地下水等への有害物質の影響は見られておりません。現在もまだ調査は続いておりますが、今後は、廃棄物の処理、掘削部の埋め戻し等が予定されており、沖縄県は引き続き環境法令に基づき、沖縄防衛局や沖縄市へ助言等を行い、作業の進捗を支援してまいります。
 同じく米軍基地問題についての中の、嘉手納飛行場周辺における悪臭調査の進捗状況についての御質問にお答えします。
 嘉手納飛行場周辺住民から悪臭の苦情があること等を受け、県では嘉手納町及びニライ消防本部と連携しながら、今年7月から8月にかけて嘉手納飛行場周辺悪臭実態調査を実施しました。その結果は、においは感じられたものの、有害大気汚染物質ベンゼンについては環境基準値以下、また特定悪臭物質トルエン等については、規制基準値以下でありました。
 県としましては、嘉手納基地周辺の悪臭の苦情実態を踏まえながら、引き続き町と連携し実態把握に努めてまいります。また、悪臭防止法に基づく規制地域の指定及び規制基準の設定については、町と協議を行い、沖縄県環境審議会に諮り、平成28年度からの設定に向け取り組んでまいります。

それでは再質問を行います。
 先ほど基地問題で部長が答弁しておりましたけれども、地元の嘉手納町からの要請は、知事もお聞きになったと思うんですが、わずか7月、8月の1カ月間の環境調査を要望しているわけではないんです。その一番騒音のうるさい、また飛行場から発生する被害があるときに、年間を通してそういった実態調査をしていただきたいという要望なんです。過去に10年前ですか、これも過去に一般質問しましたけれども、県がこの基地の周辺を大々的に調査したときは、予算幾らぐらいかかって調査しておりますか。また、何カ月間かけて調査した経緯があるか答弁をお願いします。

答  弁

今回の調査は、嘉手納町から要望もありました、いわゆる悪臭についての調査、特に夏場の7月、8月に悪臭があるということで、要望等も受けまして調査をしたところではあります。
 今、議員のおっしゃる騒音の実態調査は、現在手元に資料がございませんが、金額はちょっと覚えていませんけれども、期間的には4年から5年かかったかと思います。

御質問にございます、いわゆる大気汚染については、大気汚染防止法に基づいてその物質であるベンゼンの調査を行っておりますし、それから悪臭については、トルエンであるとかキシレンであるとか、それからスチレンという物質等を調査しているということであります。

答  弁

ただいまお話のあった件につきましては、航空機騒音に係る住民の健康被害調査の件だと思います。
 航空機騒音につきましては、毎年度測定局において実態調査は行っているところでありまして、26年度の調査結果によりますと、その騒音の実態はほぼ横ばいではありますけれども、夜間10時から朝の6時の間の夜間・早朝の騒音が昨年度よりふえているということになっております。

 部長、私が聞いているのは、過去に県は報告書をまとめているんですよ。環境に問題があったと。その報告書を部長は目を通してないんですか。

答  弁

この報告書については、読んではおりますけれども、この報告書の中で、いわゆる航空機騒音とそれから住民の健康との因果関係が認められると、要するに不眠であるとか、あるいは難聴であるとか、それから児童等の記憶障害が生じるという健康との因果関係は調査され、その報告書は、いわゆる爆音訴訟等においても引用はされているということであります。

知事、今部長が答弁したとおり、私が聞いているのは、こういった基地問題の環境にも問題があるよということで質問したはずなんですが、調査した結果、1カ月間の調査で環境クリアしているという答弁ではいかがなものかなと思っております。そういった意味では、知事、基地問題は、やはり目の前の山積する課題がたくさんございますけれども、今できる範囲内の仕事は、国との交渉によって解決できるものと思っています。また、これは予算がかかります。そういった面では、予算も交渉しながら、政府と交渉して嘉手納飛行場から発生する騒音問題、また環境問題、また防音工事の問題も含めて、僕は政府に働きかける必要があると思いますが、知事はいかがでしょうか。

答  弁

中川議員の嘉手納飛行場周辺の環境問題についての今の御質問、もっともだというふうに伺って聞いておりました。これからそういった調査等も含めて、きめ細やかに国にも要請をして、今懸念されているようなことが払拭されるように全力を挙げて頑張っていきたいと思います。

平成27年第2回沖縄県議会(定例会)第5号6月30日

答弁者 : 翁長知事・町田知事公室長
  當間環境部長・謝花喜一郎
1、米軍基地問題について。
 (1)、嘉手納基地・普天間基地の騒音被害について。
 (2)、嘉手納基地・普天間基地の運用について。
 (3)、嘉手納基地・普天間基地の外来機被害に関するこれまでの県の取り組みと認識について。
 (4)、翁長知事の訪米の成果について。
 (5)、政府に対し日米地位協定改定に向けて県は要請すべきではないか。
 (6)、基地返還跡利用について。

答  弁

私のほうからは米軍基地問題についてに関する御質問の中の、訪米の成果についてお答えをいたします。
 今回の訪米では、国務省、国防総省、連邦議会議員及び有識者など19名もの方々に直接面談する機会を得ました。面談を通して、今沖縄が置かれている状況を詳しく正確に伝えることができたことは、大変有意義なことだったと考えております。特にマケイン上院軍事委員長及びリード同副委員長と面談できたこと、マケイン議員側から継続して私と建設的な対話を続けたいとの話をいただけたことは大きな成果だと考えております。

米軍基地問題についての中の、嘉手納基地・普天間基地の騒音被害についての御質問にお答えします。
 県では、関係市町村と連携し、嘉手納及び普天間飛行場周辺において、航空機騒音の常時監視測定を実施しております。
 平成26年度の測定結果によりますと、嘉手納飛行場周辺では22測定局中8局で、普天間飛行場周辺では15測定局中1局で環境基準を超過しております。また、最大ピークレベルでは、嘉手納飛行場周辺の砂辺局で116.0デシベル、普天間飛行場周辺の上大謝名局で120.5デシベルを記録し、1日当たりの平均騒音発生回数では、嘉手納飛行場周辺の砂辺局で64.3回、普天間飛行場周辺の上大謝名局で34.4回を記録していること等から、依然として周辺住民の生活環境に大きな影響を及ぼしている状況にあります。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中で、嘉手納飛行場・普天間飛行場の運用についてお答えします。
 嘉手納飛行場につきましては、防空、反撃、戦略、偵察、機体整備等の総合的な機能を有する極東最大の空軍基地であり、F15戦闘機、KC135R空中給油機、MC130特殊作戦機等が配備されております。沖縄防衛局の嘉手納飛行場における航空機の運用実態調査によると、平成26年度の常駐機、外来機等の離着陸回数は、合計で4万2446回、1日平均166.6回となっております。
 普天間飛行場につきましては、海兵隊の輸送機、ヘリコプター基地及び兵舎等施設の機能を有し、MV22オスプレイ、AH1軽攻撃ヘリ、CH53E大型ヘリ等が配備されております。沖縄防衛局が実施した平成25年度普天間飛行場における回転翼機の飛行状況調査におけるMV22オスプレイの飛行状況は、離陸が838回、着陸が825回となっております。
 同じく米軍基地問題についての御質問の中で、嘉手納飛行場・普天間飛行場の外来機被害についてお答えします。
 沖縄防衛局の嘉手納飛行場における航空機の運用実態調査によると、平成26年度の外来機と考えられる航空機の離着陸等回数は約1万1000回で、全体の約25%を占めております。嘉手納飛行場をめぐっては、米軍再編に伴う一部訓練移転が実施されておりますが、外来機のたび重なる飛来に加え、米国州空軍F16戦闘機がことし1月に続き、今月も配備されるなど、依然として目に見える形での負担軽減があらわれているとは言えないと考えております。
 普天間飛行場については、普天間飛行場負担軽減推進会議の議論を踏まえ、最も重い負担となっている外来ジェット機FA18の飛来について、昨年日本政府から米政府へ申し入れを行うなど、問題提起がなされております。外来機、常駐機にかかわらず、米軍の訓練等により、県民に被害や不安を与えることがあってはならず、あらゆる策を講じ、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減が図られるよう、米軍及び日米両政府に対し、これまで強く要請しております。
 県としては、今後ともあらゆる機会を通じ、航空機騒音の軽減を日米両政府に対して粘り強く働きかけていきたいと考えております。
 同じく米軍基地問題についての御質問の中で、日米地位協定の見直しについてお答えします。
 日米地位協定の見直しについて、県は、これまであらゆる機会を通じ、日米両政府に対し要請してきたところであります。
 県としては、米軍基地をめぐる諸問題の解決を図るためには、米側に裁量を委ねる形となる運用の改善だけでは不十分であり、地位協定の抜本的な見直しが必要であると考えております。このため、今後とも軍転協や渉外知事会とも連携し、あらゆる機会を通じ、日米両政府に日米地位協定の見直しを粘り強く求めてまいりたいと考えております。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中の、基地返還跡利用についてお答えいたします。
 今後返還が予定されている嘉手納飛行場より南の6施設は、沖縄の新たな発展のための貴重な空間であり、その跡地利用は、中南部都市圏の都市構造のゆがみを是正し、県土構造の再編にもつながる大きなインパクトを持っております。
 そのため、県では、関係市町村と連携協力して、広域的観点から跡地利用の方向性を示した中南部都市圏駐留軍用地跡地利用広域構想を平成25年1月に策定したところであります。
 今後、県は、広域構想を踏まえた関係市町村の跡地利用計画の策定を支援し、国、関係市町村、地権者等との密接な連携を図りながら、中南部都市圏の都市構造の再編及び県全体の発展に資する跡地利用につなげてまいりたいと考えております。

それでは再質問を行いたいと思っております。
 先ほど知事が答弁をしておりました訪米の成果について、基地問題いろんな問題取り上げたということでありましたけれども、国防総省、国務省、連邦議会及びその関係者に沖縄の基地問題をいろいろ要請したとありますが、私はそのときに騒音防止協定を厳守し、嘉手納基地、普天間基地の騒音軽減を実施するため知事は訪米のときにそういった具体的な騒音被害も負担軽減の状況を要請したのかお伺いしたいと思います。

答  弁

お答えします。
 今回の訪米においては専ら普天間飛行場の移設問題についてお話をさせていただきましたので、議員御指摘の嘉手納飛行場、普天間飛行場のその騒音についてはお話はしてございません。

もちろん御承知のとおり普天間基地の問題は避けては通れない問題ということでその要請であったことも十分承知なんですが、しかしながら普天間の基地問題以上に嘉手納飛行場の騒音問題、悪臭の問題、さまざまな課題がございます。そういった沖縄県内で解決できない問題を直接米政府に要請行ったときに私は要請すべきだったと思っていますがいかがでしょうか。

答  弁

米軍基地をめぐる諸問題につきましては、議員御指摘のように騒音問題もございますし、それから事件・事故の問題もございます。それから地位協定の問題もございます。多々ございますので、今後ともこういう問題について機会を捉えて日米両政府に対しては要請していきたいと考えております。

騒音防止協定とか嘉手納基地、普天間基地の騒音軽減を実施するために知事がそういう要請をする。地元に外来機が来たり、またそういった基地被害が出たときに、もちろん三連協を初め地元議会が要請、抗議行動を行います。しかしながら、御承知のとおり高校の入学式、卒業式またそういった学校行事があっても訓練をとめることができないんです。私は沖縄県では限界があることも、知事の訪米のときにそういった具体的な負担軽減はしっかり訴えるべきだと思っているんですが、知事、見解をお願いしたいと思います。

答  弁

中川議員の御質問にお答えいたします。
 今回の質問の中で、嘉手納飛行場の騒音含めいわゆる外来機等々の大変厳しい現状を改めて確認をさせていただきました。そういう中で、この米国に行った場合あるいは日本政府に対してもそうなんですが、先ほど公室長からもありましたとおり項目が多岐にわたっていまして、嘉手納飛行場の場合には嘉手納飛行場ということで要請に行かないとなかなか通訳も入れたりしてやりながら難しいところもあります。しかしこれは大変厳しい今数字を見て改めてそういった機会を設けて、しっかりとお伝えをしていきたいなと思っております。

御承知のとおり仲井眞県政のころは、先ほど知事公室長答弁しておりました、嘉手納では22局、8局が、普天間では15局に1局、その当時も大変厳しい騒音被害があった中で、数字を出して訪米のときに要請をしたということも説明を聞いております。私はぜひ地元でできる要請行動、抗議行動はもちろんそうですけれども、地元でできないことはやはり知事がすべきだと思っております。これは要望を申し上げておきたいと思います。
 (6)番目の基地返還跡利用についてお伺いしたいと思っております。
 改正跡地法は御存じですか。

答  弁
承知しております。
 これまでの軍転特措法、それから沖縄振興法の第7章にあったものを一元化した跡地利用推進法となっております。

本当は知事に聞いたんですけれども、知事、実はこの改正跡地法というのは自民党、公明党がたしか3年前に主導権で実現した法律なんです。
 先ほど答弁いただいた謝花部長が、細かい作業は全て謝花部長がとり行ったと私は認識しております。それはこれまで返還をされて3年しか軍用地料払えなかったんです。しかしながら3年では跡利用ができない、建物もできない、道路整備、電気・インフラができない。それをやはり主要収益が開始できるまで周辺の土地の賃借料と均衡を考慮しながら地主に負担をかけない返還をしていこうというのが目的なんです。そういった意味では1500万円控除から5000万まで引き上げて、ですから今、県も市町村もまちづくり跡利用するときにその控除があるおかげで西普天間地区も含めて、いろんな跡利用ができるんです。そういった意味では翁長知事がこの跡利用についてどういう認識を持っているのか伺いたい。例えば、今後西普天間地区も返ってきます。嘉手納飛行場、きのう説明も質問もありましたけれども、嘉手納飛行場の返還も訴えるのか。例えば読谷村のトリイステーションそこの返還も訴えるのか、その後の跡利用について知事の認識を伺いたい。

答  弁
御質問にお答えをしたいと思います。
 私も前の仕事が那覇市長でありますので、軍転協においてそういったこと等の要請等もやってまいりました。県におきましては、今おっしゃったとおり職員の皆さん方が全力を挙げてこのような形でのいい状況をつくっております。跡地利用という意味では那覇市の場合でも新都心地区というのがありましたが、あのときには跡地利用の制度が何ら活用されるところじゃありませんで、一般の区画整理でさせてもらいましたけれども、今こういった形で3年という形であったものが収益が確保できる状況あるいはそういった状況が来るまで延長されたということは、大変重要だというふうに思っております。
 また、特に環境面でも今沖縄市のドラム缶の話もありますけれども、アメリカのほうではそういった跡地利用をやる場合には15カ年間環境をしっかりと調べてからでないとまちづくりができないというようなこういう厳しい状況もございますので、こういったこと等もかみ合わせますと跡地利用がいかにいろんな分野において大変なことかというのがよくわかりますので、今議員がおっしゃったこうして改正された法律をしっかりと私ども踏まえながら地主の皆さん方とも御相談をしてまちづくりをやっていきたいと思います。しかしまだまだ十二分ではないと思いますので、そういったこと等も含めて中身について私も全力を挙げてやっていきたいと思っております。

知事の答弁のとおり、基地問題は本当に大変なものがあると思っております。御承知のとおり、名護市の許田地区そこも返還予定地なんです。しかしながら、知事御承知のとおり稲嶺市長はその許田地区においても継続使用していただきたいということで防衛局に要請したこと、知事御存じですか。

 キャンプ・ハンセン、シュワブの件だと思いますけれども、その件について名護市がそういう要請をしていることは承知しております。
 やはり、今すぐ返されても使い道のない軍用地もあるんです。そういった意味では5年、10年その跡利用のプランをつくって地元との話し合いも合意形成をとりながら、そしてその道路、インフラ整備、国の補助金、また予算も通してやっていかなければ、これまで知事がよく言う接収されたり、また軍用地料として、提供した接収された方々が急に返されたんでは不利益を及ぼすと。そういったことも踏まえて私はやっぱり地元、県、国と協議する必要があると思っています。いかがでしょうか。

今の状況等はよく本土のほうでも沖縄県にとっては大変マイナス的な要素で、基地は返せというのに返してあげると言ったら嫌だということで、大変沖縄県がごねているような感じで、披露されているのをよく見聞きしますと、やっぱり今議員がおっしゃるようにそういった意味での、いずれにしろ今後活用できるようなものを5年、10年でできるようにして、そして返されたほうが地主にとってもいいというような形のものをしっかりとつくる必要があるだろうなと思っております。ただ、残念なのはああいうふうに接収をされて、ある意味ではどちら側からも使い道が今のところないというようなところから先に返そうとするというような形で、こちら側もまたそれはちょっと待ってくれというような状況が沖縄の矛盾のところだと思いますので、ぜひそれをこちら側からしっかりと対応してやっていきたいと思っております。

平成27年第1回 沖縄県議会(定例会)第6号3月3日

答弁者 : 翁長知事・町田知事公室長
當間環境部長・
1、米軍基地問題について。
 (1)、米軍基地騒音問題について。
 ア、嘉手納基地にF35、F16戦闘機等の暫定配備計画について、嘉手納飛行場周辺自治体が求めている騒音被害や外来機の飛来禁止に逆行するが、県の対応を伺いたい。
 イ、普天間基地所属のAH1Wヘリコプターから、ミサイル発射装置など、総重量約200キログラムの装備品が海上に落下するという事故が発生した。県民の生命、そして安全を守る立場から県の取り組みについて伺いたい。
 
ウ、環境特別協定が日米合意されたのを受け、米軍基地所在14都道県でつくる渉外知事会として、日米地位協定のさらなる改定を要請していく考えはないか、政府の反応等の今後の取り組みについて伺いたい。
 係市町村との連携を強化する法定協議会の設置について伺いたい。
エ、嘉手納飛行場周辺での大気汚染物質及び悪臭物質調査について伺いたい。
 オ、平成26年度から3年計画で実施されている米軍施設環境対策事業について、その進捗状況と目的、予算、事業内容について伺いたい。
 (2)、返還軍用地の利活用について。
 ア、県は2014年度末返還予定のキャンプ瑞慶覧西普天間地区について、琉球大学医学部及び附属病院の移転や重粒子線治療施設の導入などを図る国際医療拠点の形成を目指している。用地の先行取得等作業の進捗状況と財源確保について伺いたい。
 イ、県が求める7年以内の牧港地区の全面返還に向け、関

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中で、嘉手納飛行場への戦闘機等の暫定配備についてお答えします。
 嘉手納飛行場をめぐっては、外来機のたび重なる飛来に加え、F16戦闘機の一時配備などにより、依然として目に見える形での負担軽減があわられているとは言えないと考えております。
 そのため、F16戦闘機の一時配備通知があった去る1月9日、県は、米軍及び日米両政府に対し、外来機、常駐機にかかわらず、米軍の訓練等により、県民に被害や不安を与えることがあってはならず、騒音を初めとした周辺住民の負担軽減を図ることを強く要請したところであります。
 次に、同じく米軍基地問題についての御質問の中で、AH1Wヘリコプターの部品落下事故に対する県の対応についてお答えします。
 去る1月15日に発生したAH1Wヘリコプターからの部品落下事故について、県は、事故発生の連絡を受けた当日に、米軍及び沖縄防衛局に対して具体的な事故原因等について説明を求めるとともに、実効性のある再発防止策と安全管理の徹底を強く求めたところです。
 また、去る2月4日から6日に行われた軍転協の要請の際にも、米軍及び日米両政府に対して、航空機のさらなる安全確保について強く申し入れております。
 次に、同じく米軍基地問題についての御質問の中で、日米地位協定の改定についてお答えします。
 日米地位協定の見直しについて、県は、これまであらゆる機会を通じ日米両政府に対し要請してきたところであります。
 県としては、米軍基地をめぐる諸問題の解決を図るためには、米側に裁量を委ねる形となる運用の改善だけでは不十分であり、地位協定の抜本的な見直しが必要であると考えております。
 このため、今後とも軍転協や渉外知事会とも連携し、あらゆる機会を通じ、日米両政府に、日米地位協定の見直しを粘り強く求めてまいりたいと考えております。
 次に、同じく米軍基地問題についての御質問の中で、法定協議会の設置についてお答えします。
 県としては、牧港補給基地に関する法定協議会の設置について検討したことはございません。また、関係市町村における協議会設置の動きについても承知しておりません。

答  弁

米軍基地問題についての中の、嘉手納飛行場周辺での大気汚染物質、悪臭物質調査についての御質問にお答えします。
 平成23年度及び25年度に環境省が嘉手納飛行場周辺で実施した実測調査によりますと、大気汚染物質については、両年度とも二酸化硫黄等の平均値は環境基準値未満でありました。
 また、悪臭物質については、飛行場との敷地境界付近でにおいを感じたものの、そのにおいの成分については特定できなかったこと等が報告されております。
 しかしながら県としましては、嘉手納町において周辺住民から航空機の排ガスに関する悪臭の苦情があることから、今後、環境省や町と協議しながら、飛行場周辺における実態調査や悪臭防止法に基づく規制地域の指定及び規制基準の設定に取り組んでまいります。
 同じく米軍基地問題についての中で、米軍施設環境対策事業についての御質問にお答えします。
 県では、基地環境問題への新たな仕組みづくりのために、平成26年度から3年計画で米軍施設環境対策事業に取り組んでおります。
 本事業では国内外で米軍施設関連の環境情報を収集し、環境調査ガイドラインの策定と基地ごとの環境情報をデータベース化した環境カルテを作成することにより、円滑な跡地利用の推進と米軍基地から派生する環境問題に適切に対応することを目的としております。
 本年度は国内外の情報収集を集中的に行っており、あわせて有識者から成る検討委員会を3回開催しております。
 また、平成27年度はガイドラインとカルテの素案作成に取り組んでまいります。
 米軍施設環境対策事業の平成26年度予算は3060万7000円で、平成27年度予算は3798万3000円を予定しております。

答  弁

米軍基地問題についての御質問の中の、西普天間住宅地区における国際医療拠点の形成に向けた進捗状況と財源確保についてお答えいたします。
 沖縄県は、ことし3月末に返還される西普天間住宅地区において、琉球大学医学部及び同附属病院並びに重粒子線治療施設を核とした国際医療拠点の形成を目指すこととしております。
 琉球大学医学部及び同附属病院の移設につきましては、同大学において、基本構想策定に向けた取り組みを行っているところであります。
 重粒子線治療施設の導入につきましては、沖縄県において、事業方式等の課題について整理を行っているところであります。今後は、各事業主体による地権者等の合意形成を踏まえた用地の取得や、財源の確保などに取り組む必要があるものと考えております。
 沖縄県といたしましては、宜野湾市及び琉球大学とともに、国に対し、引き続き積極的な財政支援等を求めるとともに、国、市及び地権者等と連携しながら、円滑な跡地利用に向けて取り組んでまいります。

再質問を行います。
 まず最初に、米軍基地の騒音問題、基地の被害状況をちょっと質問したいと思っております。
 知事、実は嘉手納飛行場周辺においては、もちろん政府の努力において、在日米軍再編に係る訓練移転が実施されました。しかしながら、外来機の飛来によってその効果も実感するには至っておりません。先ほど知事公室長からも答弁があったとおり、目に見える形での負担軽減になっていないということも事実であります。それどころか、訓練による深夜・早朝における騒音の発生もあり、町民にとっては厳しい状況が続いております。特に、海軍駐機場及び大型駐機場から発生する航空機騒音、また、航空機排気ガス、町民は苦しんでおります。ぜひ県としても騒音対策、また、健康への影響に対する基地被害、大気汚染物質及び悪臭物質調査について取り組んでいただきたい。
 私はこの件については過去に2回ほど質問しておりますけれども、先ほど知事公室長の答弁では、悪臭防止については調査してないという答弁がありましたけれども、いかがでしょうか。

答  弁

悪臭物質の調査については、これまで県として調査したことはございませんけれども、環境省のほうで平成23年度の9月とそれから平成25年度の9月、26年度の2月、3月に行っているところであります。

平成26年度から私質問を出しておりますけれども、3年計画で米軍施設環境対策事業という項目があって調査入っているはずですが、これには悪臭防止は入ってないんでしょうか。

答  弁

今回の米軍施設環境対策事業は、主に返還跡地それから米軍基地内の環境問題について、迅速・的確な環境調査、それから環境浄化が行われるようにしていこうという趣旨のものでありまして、御質問にあるように環境リスクの中に悪臭の問題も含まれますけれども、これについては現に嘉手納町で発生している悪臭問題については、今後、環境省それから町と相談して27年度から調査を行うということで考えております。

知事、実は過去にたしか平成7年から10年でしたか、私質問前にもしましたけれども、県が約1億ぐらいかけて過去に調査したことがあるんです。これも部長、過去に答弁していただきましたけれども、やはり地元から要望のあるこの悪臭物質調査、そういったものも含めてぜひ調査していただきたい。今、部長は平成27年度から取り組むということでこれは間違いないですか。
 
答  弁
さようでございます。

それと知事、実はこれはきょうの新聞です。(資料を掲示) この新聞に厚木基地からヘリが4機、嘉手納に飛来、これきょうの新聞ですね。これは2月27日に嘉手納飛行場で172回、飛行機の離発着が確認されていると、これは三連協の目視調査ではあるんですが。何を言いたいかといいますと、嘉手納町にはもちろん基地の常駐機があります。しかしながら、外来機がその倍近くあるんですよ。ですから、嘉手納飛行場また普天間飛行場の基地の負担軽減をするに当たっては、常駐機はもちろんそうですけれども外来機はとめることがなかなかできない。僕は、これはやっぱり知事が先頭に立って政府や関係機関に要請行動すべきだと。知事公室長がその協議会に要請しているだけではとめ切れないと思っていますが、今後、知事どう考えておりますか。

答  弁

私どもでも外来機、常駐機にかかわらず、県民に不安とか被害とかそういうのを与えることはあってはならないと考えております。したがいまして、軍転協とかいう場で市町村と連携しながら、米軍に対しては強く申し入れをやっていきたいと思っております。

 先ほどから申し上げているとおり、軍転協に要請したからといってこれが負担軽減になるんでしょうか。
 それともう一つは、平成27年度からアメリカ駐在員を派遣する。その派遣することによって目に見える負担軽減になるんでしょうか。

答  弁

議員御指摘のとおり、私ども軍転協、あるいは渉外知事会、あるいはその他のさまざまな機会を捉えて基地問題の解決を訴えております。なかなか基地問題につきましては、一朝一夕に解決がつくというわけにはまいらないんですけれども、これはそういう活動を粘り強く続けていくことが非常に大切だと思っておりますので、今後ともその活動をやっていきたいと思っております。
 それから、ワシントン駐在員を活用してできないかという御質問もあったかと思いますけれども、当然ながらワシントン駐在員は、現地での情報収集とあわせて沖縄の状況を米国でお伝えするというのも重大、大切な役割の一つですので、そういうような基地の状況、騒音の状況などを米国政府、米国議会、あるいは米国社会に対して訴えていきたいと、ワシントン駐在員を活用して訴えていきたいと考えております。
 以上です。

もちろんこの基地問題は、知事も御承知のとおり、知事も答弁しておりました。我々県民が好む好まざる関係なく基地建設がされたわけであります。そういった意味では、これまで日米両政府の中で交渉しながら、民主党政権のときもそうでしたけれども、どの方が総理大臣になっても普天間基地はもちろん嘉手納基地の負担軽減にはなっておりません。そういった意味ではやはり粘り強い日米交渉、また米軍との交渉が必要だと、政治判断が必要だと思っていますが、知事いかがでしょうか。

答  弁

再質問にお答えをいたします。
 先ほど来、中川議員からのいろんなデータをもとに嘉手納飛行場が騒音問題含め、大変な状況を今また改めて認識をしているわけでありますが、特に外来機についても言及をされて、米本土のどこの州でしたかF16のジェット機が最近また来ているわけでありまして、そういったことを踏まえていろいろ米側にも日本政府にも要請するわけでありますけれども、なかなか前進しない。しかしこれはもう本当に沖縄の今日までのいきさつを考えますと、今までのあり方であってはいかぬと強く思っていますので、ある意味でその基地の全体的な総括の中でしっかりと力強く、特に嘉手納の方々あるいはまた三連協の皆様方の地域の声も代弁しながら、沖縄の声としてしっかりこれからも伝えていきたいと思っております。

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